EK9メンテナンス:サーキット走行サポート:中速コーナーのライン取り編

友人のEK9をサポートしてサーキット通いして何回になっただろうか? 数えてみると今回で7回目になる。
最初はヒールアンドトーも満足に出来ていなかったオッサンが一通り走れるようになってきたのはうれしい事だ。
レベルも上がってきた事なので今回は3速で進入する中速コーナーのライン取りを中心に見てみようと思う。

中速コーナーは怖い

2速のコーナーでは速度域が低くせいぜい100km/hまでだが3速となると確実に100km/h以上の速度域になる。
管理人TomTomもこの速度域になるとかなり緊張して怖いのだ。
なぜかと言うとこの速度域では何かあった時にリカバリーが難しくなるからだ。

考えてほしい、一般道で3速全開で抜けていくコーナーなんてほぼ無いだろう。
一般の人間はこの速度域に慣れていない、だから怖い。

どんなスポーツでも速度が上がると難易度が飛躍的に上がる。
モータースポーツもこれは同じだ。

セントラルサーキットの立体交差下11コーナー

セントラルサーキットの11コーナーはその手前の10コーナーから続くコーナーでアプローチが難しい。
10コーナーを頑張りすぎると次の11コーナーへの進入でラインが取れなくなる。
それに10コーナーは下り逆バンクとなっていてココも難しいコーナーなのだ。
だからここではあまり頑張らずに出口のラインをコース中央くらいまでにしておく。
すると11コーナー進入までの短い直線でアウト側へ寄るだけの余裕ができる。
ここはトータルで考えることが必要だ。

セントラルサーキットコース図

さらにこの11コーナーが難しいのは出口のエスケープゾーンが少ない事だ。
もしアウト側へ飛び出すとガードレールが待っている。
だからあまり無茶をしてはいけないコーナーだ。
そのためにも11コーナーはライン取りが非常に重要になる。

11コーナー進入のブレーキングはキッカケだけ

11コーナーに進入するにはなるべくコースのアウト左側に車を寄せる事が重要だ。
しかしここで左側に車を寄せる事を無理をするとあまりに急激な左右Gの切り変わりとなり車の姿勢が乱れる。
あくまでも車の姿勢を乱さない程度の左右Gの切り替わりを優先する。

手前の10コーナー出口でコース中央か若干アウト側に位置を取る。
その後11コーナーに向けてアウト左側に車を寄せる。
そこで横Gが抜けた頃を見計らって軽くブレーキングして前荷重を作りだす。
そうするとステアリングの入りが良くキチンとインに付くことが可能となるのだ。


セントラル11コーナーの進入その1
↑ 向こうに見える10コーナーの出口で膨らみ過ぎない事が重要できればコース中央までにしておく、そこから11コーナー進入に向けてアウト側へ車を寄せる、ココではそれほど無理して寄せる必要は無い、Gが消えたタイミングでチョコンとブレーキを踏んでやり荷重を前輪に乗せてステアリングを切り込む


セントラル11コーナーの進入その2
↑ ステアリングを切り初めて曲がり始めた状態、少し奥目に取ったクリッピングポイントを目指す


セントラル11コーナーの進入その3
↑ ちょっとブレた画像だが良く前輪に良く荷重が乗って切り込めている、ここから少し奥のクリッピングポイントを目指してアクセルコントロールを行う


セントラル11コーナーの進入その4
↑ 車の挙動を見ながらアクセルコントロールをしてクリッピングポイントに付きアウトへ膨らまないようにコントロールする

11コーナーのクリップ付近

クリッピングポイントは少し奥目に取ると出口が楽になる。
クリッピングポイント付近ではアクセルは開けた状態になっているが車の挙動を見ながら調整する。
膨らみそうだったらアクセル開度を少し閉じて調整するが全閉にしてしまうと車の挙動が乱れる。


セントラル11コーナーのクリップ付近その1
↑ セントラル11コーナーのクリップ付近その1、進入スピードが高すぎたりステアリングを切り込むタイミングが遅れるとクリッピングポイントに付けなくなってしまうので注意、見ての通りアウト側のエスケープは最小限しかないので大胆かつ慎重に攻める必要のあるコーナーだ


セントラル11コーナーのクリップ付近その2
↑ アクセルコントロールを行い車のラインを調整しつつコーナーを脱出する


セントラル11コーナーのクリップ付近その3
↑ FF車の場合はアクセルを開けるとアンダーステアが出て怖い思いをする事も多い、FR車の場合はここでリアが流れると怖い思いをする


セントラル11コーナーのクリップ付近その4
↑ 行けると思ったらアクセルを開ける、アウト側に見えている縁石をまたぐのは危険だ

11コーナーの出口付近

出口で膨らまないようだったらなるべくアクセルを開けて最終コーナーへ入っていく。
ここは非常に短い直線だが手を抜くとタイムが上がらない。

セントラル11コーナーの出口付近その1
↑ セントラル11コーナーの出口付近その1、この画像ではうまくアウト側に膨らんでいる、縁石までに収まりそうだ


セントラル11コーナーの出口付近その2


セントラル11コーナーの出口付近その3


セントラル11コーナーの出口付近その4


セントラル11コーナーの出口付近その5
↑ アクセルコントロールで縁石内に収める、この11コーナー出口は横Gが残った状態で縁石をまたぐと厳しい、見ての通りエスケープゾーンも無いに等しい

友人のEK9乗りのオッサンはかなり上達したようだ

冒頭に書いたように最初は下手くそだった友人のEK9乗りのオッサンがかなり状態してきた。
FFの車で本格的にスポーツ走行するのも今回が初めてだ。
ここまでを振り返ってみた。

良くなった点

  • 荷重移動ができるようになった事(ブレーキングも含めて)
  • ライン取りが出来るようになった事
  • エンジンのおいしいところを使えるようになった事

ここまでは非常に良くなったし車にも慣れてきた。
こちらが言わんとすることを感覚的に理解が出来てきたので意思が伝わるのが早くなった。

まだまだできていない点

  • ギアの使い方
  • ウェットでの走り方
  • 手中力の持続

が課題として挙げられる。

肝心のタイムは?

最大限に配慮してエンジンノーマルのEK9で1分38秒148が今のところベストタイムだ。
もう少し(1秒から2秒くらい)このセッティングで詰めれると思う。

皆さんも安全第一でスポーツ走行を楽しんでいただきたい。
そして皆さんの参考になればうれしい。

今回はこのへんで
では