グリップの良すぎるタイヤもどうだかなぁ 多少滑らないと面白くないでしょ

競技の世界ではあるタイヤが話題になっているらしい。
競技の世界ではSタイヤの使用が禁止されている事が多い。
つまり低コストで競技をするためにSタイヤを禁止している訳だ。
この動きはラリーでも追従してきているのだった。
考えてみれば競技の世界では結果を求めるためグリップの良いタイヤが求められるのは当たり前だ。
だがタイムを競わない趣味の世界ではあまりに行き過ぎたタイヤグリップはあまり良いことが無いのだった。

ダンロップのDIREZZA-β02

競技の世界でのタイヤ競争

管理人TomTomがラリー現役だった30年ほど前の事、全日本ラリーを見学しに行ったことがある。
いつも一緒に練習をしていた選手の応援を兼ねて見学したのだ。
そこで見たのはスペシャルなタイヤ群だった。

もちろん全日本ラリーに出ている訳だから凄い実力の持ち主だし様々な企業のサポートを受けている。
もちろんタイヤについてもサポートを受けていたのだった。
用意されたタイヤを触ってみてびっくりしたものだ。
指で押すと非常に柔らかくって我々一般人が知っているその銘柄のタイヤとは全く別物だったのだ。
もちろん外観はその銘柄のタイヤなのだが中身は全く別物という事だ。

コーナーの立ち上がりではアンダーパワーなAE86でさえ路面にブラックマークが黒々と付くというような状況だった。
これはえらい世界だなぁと感じたものだ。

最近動画を見ていると縦溝付きのラジアルタイヤであるβ02を履いた車両がジムカーナでロールオーバーしたり片輪走行したりしているのが散見される。
非常に強いグリップを発揮するようなのだ。
ただしそれと引き換えにタイヤはすぐに擦り減って無くなってしまうようだ。

グリップが良すぎるのも考えもの

友人のEK9のセッティングで気を使うのはハイグリップ過ぎるタイヤと適切なキャンバー角だ
サーキットでは時々遭遇するのだがキャンバー角を付けすぎた車両が時々ロールオーバーしている事がある。
それも非常にハイグリップなタイヤを履いていたり必要以上に太いサイズを履いているのだ。
中にはSタイヤを履いている車両もある。

これはタイヤのグリップが勝ち過ぎているためにコーナーでの横Gを逃がすことができずロールオーバーしてしまうのだ。
趣味のスポーツドライビングとしてこれではあまりに危険すぎる。

それに適度に車が滑らないとそもそも面白くないだろうと思う。
ターマックでもダートでも滑る車を制御するのがドライビングの一つの醍醐味だろうと思っている。
もちろんそれぞれの腕に応じた速度域があるだろうし好みがあるだろう。
中速コーナーでほとんどステアリングを切らないようなドリフトの角度の時なんかは最高に気持ち良い。

いずれにしてもハイグリップ過ぎるタイヤと過剰なキャンバー角は危険ですらあるのだ。
だから友人のEK9には細いタイヤと適度なキャンバー角で滑る車を制御することを楽しんでもらいたいと思ってセッティングしているのだった。

趣味の世界では適度な滑りを楽しもう!

ベストなのはグラベルで滑る車を制御するというのが良いと思うのだが車が傷むしそういった場所もなかなか無いだろう。
管理人TomTomはどちらかというとグラベルは得意ではないがターマック上で滑る感覚は大好きだ。
これにはあまりハイグリップ過ぎないタイヤと適度なサスペンションセッティングが必要だ。

そもそもフロントタイヤのキャンバー角を付けすぎるとステアリングの感触がとっても悪くなる。
こうなるとステアリングを回していても全く面白くなく味気ないと感じるのだった。

管理人TomTomはいつも主張するのだがタイヤの太さは必要最小限でオッケーだ。
タイヤの扁平率も65%とか60%で十分、だから15インチでいくのだ。
するとタイヤの価格も安いし長く続けることができるだろう。
趣味のスポーツドライビングでは良いことずくめなのだ。

適度な滑りを楽しむのが面白い。

今回はこのへんで
では