ノートe-POWERに思う ハイブリッドでもありEVでもあるまだまだ中途半端な存在 おまけにAmazonで売ってるし

日産からノートe-POWERが発売になった。
この車が今までにない方式の車であることは間違いない。
モーターによる走行フィーリングは良いようだ。
特に低回転から立ち上がるトルクを生かして走れるのは新しい感覚だろうと思う。
個人的には早く試乗してみたいと思っている。
管理人が不満なのは全く走行には使わない発電専用エンジンを積んでいるのにも関わらず燃費がそれほど良くないことなのだ。

日産ノートe-POWERの発電専用エンジン

今時点では理想のハイブリッド方式であるe-POWER

ハイブリッド車はご存知の通り様々な方式がある。
その中でも管理人TomTomはe-POWERの方式は現時点の理想の形のひとつだろうと思っている。
というのはエンジンを発電専用とする事でさらなる効率アップが図れると思うからだ。

今までのこうした方式のハイブリッド車はエンジンを発電以外に走る事にも兼用してきた。
兼用する事でそれぞれの要件、つまり発電に必要な性能と走行に必要な性能を両方とも満たす必要があるのだった。

それがよりシンプルにエンジンは発電に必要な性能を持っていれば良いという事になる。
車に積まれる発電専用のエンジンという事ではノートe-POWERは国産車初との事だ。
先例としてはBMWのi3に積まれるレンジエクステンダーも発電専用エンジンだ。
実はこうした発電専用のエンジンの世界はかなり以前からある。

日産ノートe-POWERの電池モーターエンジンの関係

船舶の補機やビル用非常発電のエンジンは走行するためのモノでは無い

例えば船舶で言うと補機と言うエンジンがある。
航行用のエンジンとは異なり、船で使う電気や動力を取り出すためのエンジンの事だ。
少し大きな船なら補機を搭載しているのだ。
また陸上でもビルの非常用発電セットに組み込まれるエンジンは発電専用となっている。

こうした発電専用のエンジンと言うのは身近にもある。
ポータブルの人が持てるくらいの発電機なんかもエンジンは発電専用なのだ。
こうして見ると発電専用のエンジンは長い歴史があって発展してきたのだった。

下の画像はヤンマーの舶用補機「4JHL」というエンジン、実に無骨だ。

ヤンマーの舶用補機「4JHL」

発電専用エンジンを積むのに燃費はあまり画期的ではないのが残念

ノートe-POWERの標準的なグレードのXでは燃費は34.0km/Lとなっている。
現時点ではトヨタプリウスの37.2km/Lにも届いていない。

管理人TomTomはここが残念だと思っている。
ハイブリッドの方式としては理想的だと思うがスペックがそれほど高い訳ではないのだ。
発電専用のエンジンとしてはもう少し研究の余地があるのだろう。

将来的に研究が進むともっと素晴らしい燃費を出してくるのではないだろうか。
期待して待ちたいと思う。

日産ノートe-POWERの特徴

動力をエンジンからモーターにすることによるメリット

管理人TomTomは実はココが一番重要だと思っている。
現在のエンジンの制御技術は非常に高いレベルにあるがモーターを制御する事に比較すると勝ち目はない。
モーターの制御に関してはこれもまた工作機械や電車で鍛えられている。

という事は人間(ドライバー)の感性に非常に響くドライバビリティーを実現できると思うのだ。
踏んだ瞬間にモーターらしく瞬時に立ち上がるトルク特性を持つモーターはどのような味付けでもできるだろう。

管理人TomTomは三菱アウトランダーPHEVが出た時にこれは画期的だ!と思ったものだ
アウトランダーPHEVのフルタイム4WD機構も前後のモーターを統合制御する技術で実現している。
このようにモーターはエンジンに比較にならないほどこうした緻密なコントロールが可能となる。

三菱自動車「アウトランダーPHEV」の画像その3

素人ながら思うに緻密なコントロールができるモーターと発電専用エンジンの組み合わせは最も効率が良いのかもしれない。
加えて緻密なコントロールを行う事でドライバーが思った通りに動き気持ちの良い車に仕立て上げる事が可能となる。
車載する電池の性能がもっともっと上がるまでは、改めてこの形がベストなハイブリッド車のありかただと思うのだ。
モーターの太いトルクならその気になればパワーオンドリフトなんて朝飯前な時代も来るだろうと思う。
そういうことでまだ完成度は低いがノートe-POWERは画期的な車だろうと思う。
それに価格も良心的だ。

日産ノートe-POWERのXグレード価格は200万円を切っている

日産ノートはAmazonでも売ってるし

20161203追記
期間限定だそうだがAmazonでも日産ノートを販売している
中古車の流通はネット上というのは比較的一般的になってきたが新車はまだまだだ。
期間限定だが面白い試みだと思う。

今回はこのへんで
では