新型コペンに試乗してみた、軽自動車としては良いが・・・

なにかとバタバタしている今日この頃、所用の合間を利用してダイハツ新型コペンを見に行ってきた。
新型コペンはトヨタ86のようなマーケティングを展開していて、コペンサイトと呼ばれるショップ(ディーラー内の一角)を展開している。
しかしながらこの数が少ないのだ、今回も近所に無くて実家へ行く途中のコペンサイトに寄ってみた。
聞くところによると1ディーラーにつき1つを作るようになっているとのことだ。

コペンサイトに立ち寄り試乗

お邪魔してみるとタイミング良く試乗車があったので試乗することができたので書いておく。
ちなみにCVT車でトニコオレンジメタリックという色の個体だった。

まずドライビングポジションから

管理人TomTom的にはオープン2シーターはポジションが難しい。
つまり自分が昔体型な故、座高が高いので頭がルーフにつっかえるのだ。
ロードスターでも同様だったので、新型コペンはどうだろうと思ったがロードスターよりはマシだがやはり不足気味で軽く髪の毛が天井に触れる。
これはちょっと興ざめだ、もう少し何とかしてほしいところ。
だって座高を縮めるのはできないからね~。

左右のスペースは意外と広くて、タイトだがなんとかなる範囲ではあった。
前後方向のスペースは完全に不足していて、シートポジションを合わせると一番後ろのノッチでまだ不足。
できればあと2ノッチ動いてほしい。
シート自体はミニマムな大きさで厚さだが、不思議となんとかなる印象のシートだ。
長時間座ってみないと本質は分らないだろうがまずまずのシートだと思った。

そのシートポジションに合わせると次はステアリングホイールまでが遠い(チルトはあるがテレスコピック調整は無し)。
なんともTomTomには難しいポジションとなってしまった。
これを解決するには超ローポジションのシートレールにフルバケットシート、それにステアリング交換しボス延長をして20ミリほど手前へ持ってこないといけない。
この車におけるドライビングポジションは非常に重要なのだ。
我慢して車に乗るとちっとも楽しくないし正しい操作ができないため危険だ。
酷い時は太ももの後ろが痺れてしまったり、疲れやすかったり長い時間ドライビングできなかったりする。

エンジン

エンジン音は結構勇ましい音がしている。
踏んだ感じもいくらかスポーティーでブロブロと言いながらスピードを上げていくのはまずまずの感触だ。
しかし絶対的に速いわけもなく雰囲気が出ているという程度である。
町中を走るのには十分な印象だった。
ワインディングに持ち込んで走らせてみたいが、それほど期待しない方が良いだろう。
新車に近い個体だったのでレブまで回さなかったので上の方の回転フィールは分らない。

ミッション(CVT)

CVTミッションについては少々期待外れ。
通常モードで流している際には全く問題ない。
シフトレバーを右寄せしたSモード(自動)では多少レスポンスが良くなり高回転をキープする。
このSモードはあまり意味無いのではないだろうかと感じた。

最後にシフトレバーの±を試してみた。
カタログによるとシフトダウン時にブリッピングをするという事が書いてあるが実際には遭遇しなかった(何かブリッピングする条件があるのかも?)、これはまた試してみようと思う。
マニュアルシフトした際のレスポンスは速くは無いが、まずまずと言ったところ。
シフトレバーには剛性感が感じられず頼りない印象だ。
シフトレバーはツーペダルであってもしょっちゅう触るものだからガッチリした手ごたえが欲しい。
惜しいことにパドルは付かないが、シフトレバーをカチャカチャして結構楽しめるCVTだった。
しかしながらワインディングへ持ち込むと、これでは物足りないだろうと想像できる。

ステアリング

ステアリングはタウンスピードでは癖が無く非常に軽い操舵力だ。
少し切り込むと巻き込むような感触を持った、ひょっとしたらキャスター角が結構付いているのかもしれない。
ステアリングを切り込んだ際の感触は比較的リニアでいらないものが間に入っていないピュアな感じがした。
路面状況のフィードバックは弱くてあまり感じ取れない。
惜しいことにステアリングホイール自体に剛性感は無く、少々頼りなさげな印象だ。
そのうちにステアリングラックを固定する部分を補強するパーツとかが出るかもしれない。

ブレーキ

これはちょっとダメだった。
踏み始めのレスポンスが鈍くちっともリニアな感じがしない。
どれだけ踏めば効くのかの予想がしにくいブレーキだ。
特に街中でこんなブレーキだと疲れる。
ペダルに剛性感もなく、踏んでもリニアではないとなると要改善だと思う。

ボディー

ステアリングは少々頼りない感じだったが、ボディーはシッカリしている。
不思議なほどにカチっとした感触だし、ボディーがよじれる感じもない。
メディアが言っていたのはこのことかと一人で納得したのだった。
ボディーの出来は良いと思う。

外観デザイン

個人的に不満なのは最近の車に多いボンネット高が高くてスポーツカーらしくない外観をしていることだ。
また各部のディティールは過剰装飾気味で煩い感じがする。
もっとシンプルでクリーンなラインとディティールでも良いと思うのだ。

乗り心地

これは望外に良かった。多分ボディー剛性から来るしっかり感とダンピングの設定がドンピシャなのだろう。
比較的堅いが節度感のある乗り心地で角は感じられない。
路面が悪いところや速度域の高い場所ではどうなるか興味がある。

室内

室内は及第点だ。
安っぽいがそれ程困ることもなく操作はできるし不便はなかった。
ウィンカー等は動作音が可愛らしい音がする、これは女性受けするかも。

試乗した個体は2DINのナビをダッシュ上にメーカーオプションを組み合わせて装着していた。
これはデザイン的にはいただけない。
ここまでダッシュを追い込んだのならスマホを利用して徹底的にこのダッシュの意匠を貫いてほしかった。
ここは何か中途半端な印象を持った。

Copen

全体的に少しチグハグな部分がある車だが、何をしたいのかは伝わってきているような気がする。
思ったよりもスポーツ度は低いがスポーティーな路線で真面目に作り込まれている。
オープンだしある程度スポーティーな車が欲しいという方にはちょうど良い車だ。
売る方もこの車のファンを増やしてユーザーの声を聴くという姿勢をより強くしていくと言っていた。
これは大変良いことだ。

個人的にはこの新型コペンの新車とトヨタ86の中古車が同じ価格帯になってくるのが気になる。
どちらかを選べと言われたら86を選択する。

今日はこのへんで
では