ホンダN-ONEに乗ってみたら

かなり評判の良いホンダのN-ONE、遅ればせながら試乗したので感想。

N-ONEの第一印象

試乗した個体はターボのプレミアムでは無いタイプ、ブラックインテリアの車だった。
まず外観、コキコキっとした形だが角が丸められて可愛らしい印象。最近の軽は角っこの端まで利用するようになっていてスペース効率の良い形をしている。N-ONEも例外では無く大変効率の良いパッケージになっている。
このおかげで車内はまずまずの広々感があり、コンパクトカーと比較しても遜色の無いレベルだ。後席も頭が天井に触れずに済む。
ホンダN ONEのフロント
↑ ホンダN ONEのフロント、ホイールベースが長いせいかなんだか間延びして見える、ボンネット高が高い、よく見ると角があるがうまく丸めていてコロっとして印象のフォルム、画像はメーカーサイトより拝借

N-ONEの室内の様子

各コントロール類は妙なオフセット等も無く自然な位置にある。操作感についても軽のモノでは無く中級セダンあたりの操作感だ。
走り出してすぐにステアリングの感触が非常に良い事を感じた。しっとりとしていて、ちゃんとギアが噛み合って仕事してますと言う印象だ。速度域に関わらず軽いが正確なステアリング操作を味わう事ができる。ただし剛性感はあまり無い。
インパネはなかなか良い質感で軽自動車のレベルを超えているように感じた。特に目に付くエアコンのコントロールはシンプルだが分かりやすく操作しやすかった。ウインカーやワイパーの操作も高級な感触だとはいかないがしっとりして安物臭さを感じさせない。

N-ONE走り出すと

走り出すとすぐにエンジンとミッションのノイズがやけに目立つのに気が付いた。エンジンはともかく、ミッションのノイズはあまり歓迎すべきモノでは無いだろう、ここは要改善ポイントである。
ホンダN ONEの横から見た画像
↑ ホンダN ONEの横から見た画像、タイヤがボディーの隅へ追いやられて非常に効率の高いパッケージングをしているのが良くわかる、オーバーハングがほぼ無い状態、事故った時に修理が大変そうだ、ドアも比較的大きく使いやすい、画像はメーカーサイトより拝借

途中平坦路でフルスロットルを試してみたが、なかなか力強い加速で、これなら日常の利用において不足を感じる事は無いと思う。ただし凄く速いと言うレベルではなく力強いと言う感じだ。これなら登坂路でもイライラせずに済むだろう。
またその時のサウンドは魅力的では無かった。そこまでは手を掛けれなかったのか。
ECONボタンが付いており、これを押すと明らかにスロットルレスポンスに違いが出て車の性格を変える事ができる。普段はONのままで良いだろう。ただしターボモデルでもアイドリングストップは採用して欲しかった。
ブレーキも及第点でそこそこ剛性感もあるが、多少操作に対してリニアでは無い領域があるように感じた。攻め込んでみるとどうなるか見てみたい。
一番気になったのは乗り心地で、終始ぴょこぴょこと前後にピッチングを感じ落ち着かない印象。ボディーはそこそこ剛性感があるのに印象が悪い。そしてタイヤの空気圧が高そうな印象だ。私ならまず前後の空気圧の調整をしてみて、それでもダメなら他のサスペンションを入れるかもしれない。ホイールベースはフィットよりも長いのにこれはいただけない。
ホンダN-ONEのインパネ
↑ ホンダN-ONEのインパネ、コンパクトにうまくまとまっている、あまりカッコ良いとは思わないが悪くもない不思議な感じ、操作系はしっとりしていてそれなりに良いモノ感がある、画像はメーカーサイトより拝借

このモデルのシートはハイト調整の無いタイプだったが、珍しくちゃんとポジションを出せたのでかなり研究されたシートなのかも知れない。座り心地は多少小ぶりだが軽に乗っているという事を余り感じさせない感じで好印象だった。

N-ONEは良く出来ている

全体的にかなり煮詰められた軽で、ホンダの言うとおりコンパクトカーのダウンサイジング版と言うところは上手く表現できていると思う。もう少しだけ改善する事でかなりのレベルに達する事は間違いない。
同じ値段帯の気の利いたコンパクトカーが無いだけに、それならこっちで良いと判断する人も多いのでは無いだろうか。確かに良くできていると思った。

今日はこのへんで
では