モータースポーツベース車としての観点から見てみたマツダDJデミオ15MBとライバルの比較

マツダからDJデミオのモータースポーツベース車15MBが発売された。
現在はまだ実車が出回っていない状況だけに読者の皆さんはこのDJデミオ15MBに興味津々というところだろう。
管理人の15MBの印象は内容の割りに価格が安くてスポーツ走行を楽しむベース車としてはピッタリではないかと言う感想だ。
そこでDJデミオ15MBとそのライバルとなるであろうコンパクトハッチバック車の比較を行ってみた。

管理人選出DJデミオ15MBのライバル車

管理人TomTomの独断でDJデミオ15MBのライバルとなる新車で買える車を選出してみた。
中には競技ベース車もあるが後々パーツを装備する事も考えて選んでみた。

管理人TomTom独自の選出基準

今回の選出基準としては次のようなモノだ。

  • サーキットへ持ち込んで楽しく走れそうな車
  • 5ナンバーのコンパクトハッチバック車
  • 価格は200万円前後、ただし装備内容による
  • ミッションにMTがある事

DJデミオ15MBのライバル候補車

  • スイフトスポーツ
  • ヴィッツRS G’s
  • ヴィッツRS Racing
  • ノートNISMO S
  • マーチNISMO S
  • フィットRS

これらのライバル車とスペックを中心に見ていくことにしよう。

改めてマツダDJデミオ15MBのスペックを見てみる

マツダDJデミオ15MBのフロント画像
マツダから発表されているDJデミオ15MBのスペックは次のようになる。

DJデミオ15MBのスペック

サイズ:全長4,060mm×全幅1,695mm×全高1,500mm
ホイールベース:2,570mm
エンジン:1.5L直列4気筒ガソリン、アイドリングストップ
最高出力:116PS/6,000rpm
最大トルク:148Nm/4,000rpm
ミッション:6MT
車両制御:DSC、TCS
最小回転半径:4.7m(15インチ)、4.9m(16インチ)
車両重量:1,000kg
サスペンション: 前ストラット、後トーションビーム
ブレーキ:前ベンチレーティッドディスク、後ドラム
タイヤホイール:185/65R15&5.5J×15軽量アルミホイール
燃費JC08:19.2km/L(JC08)
車両価格:1,501,200円(税込)
主要オプション:
 ・ユーティリティーパッケージ64,800円(税込)
  リアスモーク、リアシート6対4分割、CDデッキ、185/60R16&5.5J×16インチアルミホイール
 ・195/55R16&5.5J×16インチアルミホイール64,800円(税込)
パワーウェイトレシオ:8.62kg/PS

DJデミオ15MBに対するコメント

DJデミオ15MBに対する個人的な感想だが、意外と車重が重く最高出力が低い事が残念だ。
これは我々にNDロードスターのスペックが刷り込まれているからだろう。
今となってはなんだが、車重は1,000kgを切ってエンジンパワーはそのまま131PSならベストだった。
最大の魅力はなんといっても良心的な価格だろう、これは大きなアドバンテージだ。

スズキ ZC32 スイフトスポーツ

スズキZC32スイフトスポーツのフロント画像

スズキ ZC32 スイフトスポーツのスペック

サイズ:全長3,890mm(-170)×全幅1,695mm(±0)×全高1,510mm(+10)
ホイールベース:2,430mm(-140)
エンジン:1.6L直列4気筒ガソリン
最高出力:136PS/6,900rpm(+20)
最大トルク:160Nm/4,400rpm(+12)
ミッション:6MT
車両制御:ESP
最小回転半径:5.2m
車両重量:1,040kg(+40)
サスペンション: 前ストラット、後トーションビーム
ブレーキ:前ベンチレーティッドディスク、後ディスク
タイヤホイール:195/45R17&アルミホイール
燃費JC08:14.8km/L(-4.4)
税込車両価格:1,728,000円(+226,800)
パワーウェイトレシオ:7.65kg/PS(-0.97)
※( )内はDJデミオ15MBとの比較

スズキ ZC32 スイフトスポーツに対するコメント

ZC32スイフトスポーツもモデル末期となってしまった。
先代のZC31に乗っていたことがあるがボディー剛性が高く走らせて非常に楽しい車である。
ZC32は6速化されて現代的になったが味付けは同じ路線だ。
パワーは十分だが今となっては燃費等は見劣りすると思う。
値引きが期待できるならば十分対抗できる車だ。

トヨタ NCP131 ヴィッツRS G’s

トヨタNCP131ヴィッツG'sのフロント画像

トヨタ NCP131 ヴィッツRS G’sのスペック

サイズ:全長3,980mm(-80)×全幅1,695mm(±0)×全高1,490mm(-10)
ホイールベース:2,510mm(-60)
エンジン:1.5L直列4気筒ガソリン
最高出力:109PS/6,000rpm(-7)
最大トルク:138Nm/4,800rpm(-10)
ミッション:5MT
車両制御:VSC、TRC
最小回転半径:5.6m
車両重量:1,040kg(+40)
サスペンション: 前ストラット、後トーションビーム
ブレーキ:前ベンチレーティッドディスク、後ディスク
タイヤホイール:205/45R17&17インチアルミホイール
燃費JC08:17.2km/L(-2.0)
税込車両価格:2,096,182円(+594,982)(ノーマルヴィッツの213,055円高)
パワーウェイトレシオ:9.54kg/PS(+0.74)
主要装備:
 タイヤポテンザRE050、専用サスペンション(10mmダウン)、ボディー補強パーツ、フロア下空力パーツ
主要オプション:
 ヘリカルLSD32,400円
 専用ブレーキパッド
※( )内はDJデミオ15MBとの比較

トヨタ NCP131 ヴィッツRS G’sに対するコメント

ヴィッツRSはエンジンパワーが無い事が最大の弱点だろう。
車重も軽くは無いので動力性能には期待できない。もっと軽量化したバージョンがあれば良いと思う。
とりあえずLSDが欲しい向きにはオプションでトルセンLSDの設定があるので安上がりだ。
ヴィッツはG’sでもデミオ15MBのライバルには約不足だ。

トヨタ NCP131 ヴィッツRS Racing

TRD Vitz RS Racingきちんとレースベース車をラインアップしている

トヨタ NCP131 ヴィッツRS Racingのスペック

サイズ:全長3,930mm(-130)×全幅1,695mm(±0)×全高1,480mm(-20)
ホイールベース:2,510mm(-60)
エンジン:1.5L直列4気筒ガソリン
最高出力:109PS/6,000rpm(-7)
最大トルク:138Nm/4,400rpm(+10)
ミッション:5MT
車両制御:VSC、TRC
最小回転半径:5.6m
車両重量:1,050kg(+50)
サスペンション: 前ストラット、後トーションビーム
ブレーキ:前ベンチレーティッドディスク、後ディスク
タイヤホイール:175/65R15&5.5JJ×15鉄ホイール
燃費JC08:-
税込車両価格:2,154,110円(+652,910)
パワーウェイトレシオ:9.63kg/PS(+0.74)
主要装備:
 牽引フック、専用サスペンション(20mmダウン)、ロールケージ、4点式ハーネス、フロアマット
主要オプション:
 強化サスペンションブッシュ&エンジンマウントセット114,480円
 ヘリカルLSD32,400円
※( )内はDJデミオ15MBとの比較

トヨタ NCP131 ヴィッツRS Racingに対するコメント

この車の最大の特徴はこのままある程度走れる仕様になっている事だ。
DJデミオ15MBとの差額60万円強でロールバーや足回りにハーネスが装備されていると考えれば良い。
ここをどう判断するかだろうが60万円強の差があるのは大きい。
DJデミオ15MBに後から足回りとロールバーを装備してもおつりが来そうだ。

日産 ノートNISMO S

日産ノート「NISMO S」のフロント画像

日産 ノートNISMO Sのスペック

サイズ:全長4,190mm(+130)×全幅1,695mm(±0)×全高1,515mm(+15)
ホイールベース:2,600mm(+30)
エンジン:1.6L直列4気筒ガソリン
最高出力:140PS/6,400rpm(+24)
最大トルク:163Nm/4,800rpm(+15)
ミッション:5MT
車両制御:VDC、TCS
最小回転半径:5.2m
車両重量:1,080kg(+80)
サスペンション: 前ストラット、後トーションビーム
ブレーキ:前ベンチレーティッドディスク、後ディスク
タイヤホイール:205/45R17&7J×17アルミホイール
燃費JC08:-
税込車両価格:2,244,240円(+743,040)
パワーウェイトレシオ:7.71kg/PS(-0.91)
主要装備:
 ポテンザ S007タイヤ、専用マフラー、専用ECU、専用サスペンション、リアディスクブレーキ、ボディー補強
主要オプション:
 レカロシート
※( )内はDJデミオ15MBとの比較

日産 ノートNISMO Sに対するコメント

DJデミオ15MBと比較するとスペックは素晴らしいモノがある。
しかしながら70万円強の価格差は大き過ぎる。
これだけあれば相当なスポーツ走行用の装備をすることができると思うのだ。
モータースポーツ用に自分で弄る人にはノートNISMO Sは向かない。
この車はコンプリートカーとして乗るべきだ。
よってDJデミオ15MBの対抗馬とはならない。

日産 マーチNISMO S

「マーチ NISMO S」のフロント画像

日産 マーチNISMO Sのスペック

サイズ:全長3,870mm(-190)×全幅1,690mm(-5)×全高1,495mm(-5)
ホイールベース:2,450mm(-120)
エンジン:1.5L直列4気筒ガソリン
最高出力:116PS/6,000rpm(±0)
最大トルク:156Nm/3,600rpm(+8)
ミッション:5MT
車両制御:VDC、TCS
最小回転半径:5.2m
車両重量:1,010kg(+10)
サスペンション: 前ストラット、後トーションビーム
ブレーキ:前ベンチレーティッドディスク、後ドラム
タイヤホイール:205/45R16&7J×16アルミホイール
燃費JC08:-
税込車両価格:1,820,880円(+319,680)
パワーウェイトレシオ:8.71kg/PS(-0.09)
主要装備:
 ポテンザ RE-11タイヤ、専用マフラー、専用ECU、専用サスペンション、ボディー補強パーツ
※( )内はDJデミオ15MBとの比較

日産 マーチNISMO Sに対するコメント

スペック的にはほぼ同じであるが足回りが装備されている。
30万円強の価格差の分だけの価値があるかどうかの判断となるだろう。
モータースポーツ用に自分で弄る人にはマーチNISMO Sは向かない。
この車はやはりコンプリートカーとして乗るべきだ。
よってDJデミオ15MBの対抗馬とはならない。

ホンダ GK フィットRS

ホンダGKフィットRSのフロント画像

ホンダ GK フィットRSのスペック

サイズ:全長3,955mm(-105)×全幅1,695mm(±0)×全高1,525mm(+25)
ホイールベース:2,530mm(-40)
エンジン:1.5L直列4気筒ガソリン
最高出力:132PS/6,600rpm(+16)
最大トルク:155Nm/4,600rpm(+7)
ミッション:6MT
車両制御:VSA
最小回転半径:5.2m
車両重量:1,050kg(+50)
サスペンション: 前ストラット、後トーションビーム
ブレーキ:前ベンチレーティッドディスク、後ディスク
タイヤホイール:185/55R16&16インチアルミホイール
燃費JC08:19.0km/L(-0.2)
税込車両価格:1,926,000円(+424,800)
パワーウェイトレシオ:7.95kg/PS(-0.67)
※( )内はDJデミオ15MBとの比較

ホンダ GK フィットRSに対するコメント

こうしてスペックを比較してみるとフィットRSというのは残念ながらモータースポーツを楽しむようにはできてない。
LSDの設定もないし軽量化を追求している訳でもない。そして少々高級になり過ぎた。
スペックは非常に良いのだがこの価格差を考えればDJデミオ15MBを選ぶ。

DJデミオ15MBとライバル比較のまとめ

改めてこうしてスペック比較を行ってみると見えてくるものがある。
その車の方向性が走りに振ったモノなのか、それともスポーティーに見せるというモノなのかという事だ。

そういう意味ではDJデミオ15MBの走りに振った性格は本物だ。
他のモデルよりも実質的な装備と良心的な価格が素晴らしい。

唯一ライバルとなるならZC32スイフトスポーツだろう。
ZC32スイフトスポーツのスペックは素晴らしいが少しだけ高級志向だ。
値引きが期待できるならば十分対抗し得る車だと思う。

ということで現在のコンパクトスポーツとしての選択肢のベストはDJデミオ15MBで決まり!と管理人TomTomは考える。

今回はこのへんで
では