世界初!「ITS Connect」がいよいよ実用化される、日本でV2X通信を積んだ車が間もなく発売される→発売された

「ITS Connect」は何年か前から様々なところで実証実験が行われてきた。
ここにきてついに実際に自動車に搭載され発売されることになった。
「ITS Connect」のロゴ

「ITS Connect」ってなんだ?

「ITS Connect」とはITS Connect推進協議会によると

見通しが悪い交差点などにおいて、車両同士や道路に設置された路側インフラ設備との無線通信によって得られる情報をドライバーに知らせることで、運転の支援につなげるシステム

というシステムの名称なのだ。

このシステムの中心となるのが通信である。
車とその他のモノの通信は一般的にV2X(Vehicle to Everything)と呼ばれている。
この中には車車間通信(V2V/Vehicle-to-Vehicle)と路車間通信(V2I/Vehicle-to-Infrastructure)があり、それぞれの役割を果たすという内容なのだ。
「ITS Connect」のイメージ図
↑ 「ITS Connect」のイメージ図、システムの中心は通信だ、車と車の通信、車と道路というか施設の通信の2種がある、これらを組み合わせて車の運転に必要な情報を提供したり提供されたりし安全運航に寄与するシステムなのだ、画像は「ITS Connect」推進協議会より拝借

この通信を使って次の機能を実現するのが「ITS Connect」なのだ。
「ITS Connect」で実現できることのイメージ図その1
「ITS Connect」で実現できることのイメージ図その2
↑ 「ITS Connect」で実現できることのイメージ図、これらが実現すると実際の街中などで事故の危険性がかなり減るだろうと思われる、管理人TomTomも右左折の際にヒヤリとすることがある、画像は「ITS Connect」推進協議会より拝借

今回トヨタが実現した「ITS Connect」とは?

簡単にトヨタが実用化した「ITS Connect」の内容を見てみよう。

トヨタの「ITS Connect」の通信仕様

今回トヨタが実用化した「ITS Connect」の通信部分は次のような内容となる。

  • 周波数は760MHz帯を使用(旧アナログテレビ放送で使用していた電波帯)
  • 通信規格は日本国内の規格である「ARIB STD-T109」に準拠
  • 通信技術としてはOFDMにCSMA/CAを利用

トヨタの「ITS Connect」で実現できること

今回トヨタが実用化した「ITS Connect」で実現できることは次のようなことだ。
トヨタが実用化する「ITS Connect」の機能その1右折時注意喚起
トヨタが実用化する「ITS Connect」の機能その2赤信号注意喚起
トヨタが実用化する「ITS Connect」の機能その3信号待ち発進準備案内
トヨタが実用化する「ITS Connect」の機能その4通信利用型レーダークルーズコントロール
トヨタが実用化する「ITS Connect」の機能その5緊急車両存在通知
↑ トヨタの「ITS Connect」で実現できる実際のシュチエーション、現状ある危険をかなり回避できそうだ、画像はトヨタサイトより拝借

トヨタの「ITS Connect」には当然インフラが必要だ

トヨタの「ITS Connect」に必要な道路インフラ
↑ トヨタの「ITS Connect」に必要な道路インフラ、当然車に積まれた機械と道路側の設備が必要だ、さらにこれらのデータを処理する処理装置も必要になる、画像はトヨタサイトより拝借

実際の街中で車を運転中に起こる事象から来る危険を回避でき、さらに次のアクションのための情報をドライバーは得る事ができる。
素晴らしい。
なんだか未来の社会が来たみたいだ。

「ITS Connect」搭載の車は今年中に登場!、世界初!!

トヨタは「ITS Connect」を積んだ車を今年中に3台出す予定にしている。これは世界初となる。
以前からこうしたV2X通信を利用した車とインフラ整備は各国、各メーカーで進んでいる。
以前紹介したダイムラーの「Highway Pilot」というトラックの自動運転のようなモノもあるが実用化は2025年が予定されている。

トヨタのみならず日本がV2X通信を利用した安全技術で1歩進んだ形だ。
車は発売されるがこのインフラが備わった場所はどこにあるのか?という野暮なことは言わないことにしておこう。

2015/10/01追記

「ITS Connect」を積んだ新型クラウンが発売された。

今回はこのへんで
では