やっとS660の6MTに試乗してきた 試乗車があるのは非常にレアらしい

    2017/01/24

最近S660に興味津々の管理人である。
管理人は車を買う時には必ず試乗をしてから購入するようにしている。
購入してから幻滅するのはいやだからだ。
しかしながら、なかなか試乗がかなわない車もある。
S660もその一つで発売当初は試乗車があったが現在では非常にレアとなっていて特に6MTは皆無な状態なのだ。
そんなS660の6MTに近所のディーラーで試乗できたのでその感触を記録しておきたい。

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試乗したS660の個体

今回試乗したS660はグレードはαでカラーは白、オプションはセンターディスプレイとシティブレーキアクティブシステムが装備された車だ。
走行距離が800kmほどのおろしたてと言える個体だった。
このため各部が少々渋い印象もあるが逆に言えば新車時の印象も残っている

この車にディーラーの営業マンと管理人TomTomの2名で乗り込み試乗を行った。
出だしはまだまだ暑いのでエアコンをかけてのスタートだ。

面白いのは営業マンが管理人TomTomのバッグを助手席で抱えて乗り込んだことだ。
これは今思い返してもS660らしくて笑える。

営業マンにお話を聞いてみるとS660の顧客はある程度覚悟が出来た人しか来ないという事だ。
明らかに荷物の積載スペースが足りないからだ。
それでも見に来るというのはその敷居を超えた人しか来ない、ある意味フィルターが掛かった状態だそうだ。

そんなお話をしながら試乗している管理人TomTomは飛んで火にいる夏の虫なのかもしれない(苦笑)。

ホンダS660のリア画像

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S660への乗り込み

S660のシートにはすでに何度か座っているが改めて思い返してみると慣れていないと少々てこずるかもしれない。
シート自体が低いのとサイドシルが思いのほか分厚い事、それにフットボックスが物理的に小さい事が原因だ。

ロータスエリーゼ系とS660はこの点は少々共通点があるように思う。
ルーフを装着状態だとドライビングシート周辺が非常にタイトで乗り降りの際に体の柔軟性が求められるのでストレッチ必須である。
こういう事では雨天時の乗り降りが思いやられる。

下の画像は純正オプションのサイドガーニッシュだが軽自動車としてはかなり幅が広いのが分かる。

S660の純正オプションのサイドガーニッシュ

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S660の室内の様子とドライビングポジション

不思議な事にS660のドライビングポジションはNCロードスターやNDロードスターと比較しても窮屈な感じはしない。
確かにドライビングシート周辺のスペースはミニマムで身動きができないほどの空間しかないにもかかわらずだ。
これは的を突いたドライビングポジションなのだろう。
小さい車の癖に不思議なものだ。

こうしたミニマムな空間しかないS660だがシートポジション出しは寸法が足りないという事は無い。
今回は真剣にポジション出しを行ってみたが自動車メーカーによっては前後方向にスライドが足りないとかという事が起きる。
S660の場合はそれが無かった。

ただシートポジションは前後と若干のリクライニング調整のみなので絶対的な自由度は少ない。
それだけに車の基本的なドライビングポジションの考え方がモロに出てしまう。
S660の場合は合格だと思った。

最後にドライビングシートのポジション出しを行い頭上のクリアランスを見てみた。
やはりここはミニマムで髪の毛にTバー部分やルーフの骨が触れる。
前回も書いたがやはりシートポジションを下げるのは必須だ

S660のシート

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S660のミッション クラッチ アクセル ブレーキ ステアリング

さてやっと走り出すわけだが各部の操作感は非常に軽い。

ミッション

管理人TomTomが乗った個体は操作感が少し渋かった。
これは走行距離が延びるとある程度解決する問題だろうと思われる。
シフトレバーのストローク感は十分に短いがアルトワークスよりは長い。
ゲートがそれほどハッキリしていないが走行中に間違ってしまうような事は無い。
ギア比はクロスしているような印象(ギア比は調べていないが)で特に1速から2速へは繋がりが良い。
操作感は固くカチっとした印象だがゲートに吸い込まれるというような感触では無かった。
もう少し改良の余地があるように思う。

アクセルペダル

吊り下げ式のアクセルペダルとなっていて軽く操作できる。
空ふかしの際のアクセルレスポンスはそれほどでもなく普通。
特別なエンジンの車に乗っているという感覚は全く無い。
ただ救いは軽自動車然としたモノでもないという事だ。
どちらかというと普通車の感覚に近い。

S660のαのペダル

ブレーキ

第一印象はペダルの踏面が小さいと思った事だ。
最近のコンパクトカーはペダルが小さい事が多いがS660も小さくて頼りない印象を持った。
踏んだ感触は悪くはないが剛性感が無くカックンブレーキになっていて極低速でのコントロールが特に難しい。
ある程度の速度からの減速は踏力に対してリニアでまずまずだ。
全体的にペダルに剛性感が欲しい。

クラッチ

操作は非常に軽いがミートポイントがハッキリしていて非常に分かりやすい。
例えばアイドリングのままクラッチを繋げていって半クラッチになる瞬間が分かるのでアクセルをあおるかクラッチを緩めるかで十分対応できると言えば分かるだろうか。
クラッチペダル自体の剛性感はあまりない。
クラッチペダル自体のストロークは適切だ。

ステアリング

こちらも操作感は非常に軽い。
ミッドシップで車重も軽い事なのでいっそのことノンパワステにしても良かったのではないだろうか。
おっと思うような印象はないが、え~という印象もない。
ということはフィーリングとしては自然だがビックリするような緻密で剛性感にあふれたものという事ではないという事だ。
コーナリングは試せなかったが直進している限りはそれほど気を遣う事は無い印象だった。
高速での直進性を試してみたい。
ステアリングホイールは真円では無く下がフラットなD型のシェイプだ。
グリグリ回すには適していないがステアリングギア比の関係かそれほど気にならなかった。

S660のαのステアリングホイール

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S660のボディーは及第点

オープンボディーで気になるのがボディーの剛性感だ。
直線主体の試乗だったので試したい事を試した訳ではないが不満を感じる事は無かった。
逆に剛性不足を感じる事も無いしヤワな感じもしない。
うまいこと適当なところでまとめているなという印象なのだ。
もっと攻め込んでいけば各部に補強パーツを入れる必要があるかもしれない。

S660のリアサスペンション周り

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S660のエンジンはしょぼい

今回試乗したS660の個体は走行距離が800kmの慣らしも終わっていない状態であることを考慮する必要がある。
ハッキリ言って回して楽しい種類のエンジンかと言えば違う。
回したフィールはあまりターボを意識させないNA的な印象だ。
しかし不思議な事に1速2速あたり(さすがに3速は試せず)はすぐにレッドゾーン(7,700rpm)まで回ってしまう印象がある。
ギア比の設定が巧みなのだろうと感じた。
オッサン二人での試乗という事もあり加速感はしょぼい。
加速感はしょぼいのだが速度の乗りに合わせてエンジン回転が高まるという不思議な感覚なのだ。
結果的にエンジンは回り切ってキチンと加速しているという感じなのだ。
乗り込んだ当初、エンジン音は後ろから聞こえてくるのが不思議な感覚だが気持ちの良い音質ではない。
なんだかざわざわと後ろで音がしているというような感覚なのだ。
これがホンダが意図しているエンジン音であるならばセンスが悪い。
かすかにポップオフバルブのプシュという音が聞こえる程度で皆が強調するほどの感動は無い。
いっそのことカリカリチューンのエンジンのようにアクセルオフでアフターファイアが出るとかの方がおもしろいだろう。

S660のエンジンルーム内の様子

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少し心配だったS660の後方視界

実は管理人TomTomはS660の後方視界を心配していた。
特に走っている時の真後ろと斜め後ろ、後退時の真後ろの視界が心配だったのだ。

走っている時の真後ろはルームミラーで十分見える。
さらに斜め後ろの視界についても意外とリアウィンドウ越しに見えるのだ。
これなら車線変更時の安全確認も問題無く出来る。

後退時の車両真後ろの視界はやはり悪い、というか見えない。
できればリアカメラがあった方が良いだろう。
無くても小さな車なので駐車スペースに入る際にキチンと確認をするようにすれば確実だ。

S660のエンジンルームとシートの位置関係

S660の総合的な走行感

サスペンションの固さは全く感じない。
むしろ柔らかい印象で3速から4速あたりの速度域になってくるとフロントを中心にリアが動くピッチングが感じれた。
これは市販車のミッドシップであるということからもリアの安定を第一に考えたセッティングになっているようだ。

ディーラーの試乗程度では全体的にシャープなところは全く無く普通な印象となっている。
きっとそういった表面的な味付けは行わずにミッドシップであるが故の味を楽しめるようになっているのだろうと予想する。
速度域を上げてワインディングを攻め込んでいけばそういった味が出てくるはずだ。

各部の操作感は軽くて頼りないが剛性不足でどうしようもないという事も無い。
もう少し剛性感を出しても良いと思った。

全体的には高級感はないがしょぼい感じもしない。
リアをミラーで見るとエンジンフードの盛り上がりが見えてミッドシップなのだという視覚的な刺激がある。
またエンジン音が後ろから聞こえてくるという聴覚的な刺激もある。
さらにタイトなドライビングポジションが気分を盛り上げるという感じだ。
高級感はないが何か特別な車に乗っているという感覚は大いにある。

ホンダの一連のSシリーズのようなストイックな雰囲気は良く表現されている。
だだし万人受けするようにデチューンされたような印象で当たりがソフトだ。
ツールとしてもっと突き詰めたければベース車として自分好みに仕上げる事も可能な車だ。
そういった余地を持っているのが良い。

S660に対する管理人TomTomの正直な感想

S660に対する感想としては少々がっかりしたというのが正直なところだ。
カッコからいうともっと尖がった車だと思っていたからだ。
逆に言うと荷物は積めないが普段使いでも使える車に仕上がっている。

特に操作系については剛性感は無いしエンジンに至っては全く普通な印象なのだ。
もっともっと軽自動車だけど剛性感バチバチな感じにして欲しかった。
特にペダルやステアリングホイールの剛性感だけは後でどうしようもないところなので残念だ。

逆に言うと普段使いでも十分使える車に仕上がっているのが印象的だと思う。
これがホンダのSシリーズの現代的な解釈なのだ。
しかしS660を素材として見ればなかなか面白い事になりそうだ。
エンジンを少しだけパワーアップして好みの足回りにセッティングしボディー周りの剛性を後付パーツで上げると面白そうだ。
さらにLSDを導入するという事もできるだろう。
そうなると別の車に変身する可能性がある。

こうして見るとS660は疲れたオッサンが非日常にトリップするにはうってつけのツールという事が言える。
嗚呼、S660は管理人TomTomのために作られた車のような気がしてきたから始末が悪い。

しばらく悶々と悩む日が続きそうな感じである。

今回はこのへんで
では

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