フォードの日本からの完全撤退に思う 根性無しやなぁと思う

アメリカ車は最近非常に良くなっている。
これは資本関係の影響もありヨーロッパのテイストが入ったことも1つの理由だ。
しかしそうではないアメリカの自動車メーカーもレベルが大変上がった。
そんな中フォードの日本からの全面撤退というニュースが流れた。
個人的には非常に残念なことだと思う。

フォード「フォーカスST」(2015)グレー車両フロント画像

フォードの車はヨーロッパで強い車が多い

フォードと言う自動車メーカーは不思議なメーカーなのだ。
2面性を持っていてヨーロッパでは洗練されたハッチバックモデルを作っていてその人気も高い。
一方アメリカではアメリカンマッスルを地で行くハイパワーなモデルがたくさんある。

フォード新型「F-150ラプター」フロント画像その2

日本のマーケットではどちらかというとヨーロッパ的な車が好まれる。
フォードのモデルではフォーカスとかフィエスタとかがこれに当たるだろう。
そしてこれらのモデルは世界でも非常に評価の高いモデルなのだ。

こうした優秀なモデルを持っているのに今回の日本からの完全撤退は非常に残念だと思う。

フィエスタ「mountune MP215」装着車

フォードの日本における販売戦略の失敗の原因

管理人は以前からフォードについては日本における販売網が貧弱な事を指摘してきた。
モデルは良いのに販売網が整っていない。
どこへ行ったらフォードの車が見れるのか分からないくらい拠点数が少ないのだ。
やはりこれが一番の販売不振の原因だろう。

次にイメージ戦略が全くなされていないことが大きい。
管理人TomTomは個人的にフォード車はクレバーでドライバビリティーの高い車だとイメージを持っている。
例えばフォーカスはヨーロッパではゴルフとガチンコのライバル車だがゴルフと違ってドライビングが非常に楽しい車というイメージだ。
ゴルフはドライビングもルックスも優等生的なイメージで売る。
管理人はゴルフ5GTIに乗っていた事があるがドライビングについては全く面白みのない車だった。
どちらかというと高速道路を安楽に飛ばすGTカーというイメージだった。
これに対してフォーカスはルックスはちょっと刺激的だしドライビングはもっと楽しそうなイメージだ(乗ったことは無い)。

フォードはこうしたイメージを作り上げる事に注力していないのだった。
これではやはり日本では売れないだろうと思う。

さらにマーケティングでも他の輸入車メーカーに比較して大人しい。
TVコマーシャルなんて見たことが無いのだ。

何度も言うがせっかく良い商品があるのにもったいない。

フォード「フォーカスST」(2015)リア画像

今回のフォード日本完全撤退の決定は急に決まったようだ

思い返してみるとフォーカスが新型に切り替わったのはついこの前の事だ
その時に日本から撤退するのであればフォーカスを日本に投入しなかったはずだ。
という事はここ最近で撤退を決めたと考えられる。

アメリカはこれまでアメリカ車が売れないのは日本の自動車行政のせいにしてきた。
今回のフォードのように良い商品を持っていても販売網、イメージ戦略、価格戦略等々が原因で自動車が売れないという事になってしまった。
当たり前のことだがアメリカの企業には日本のマーケットをもっと勉強してほしい。

ヨーロッパの自動車メーカーはキチンと右ハンドルを投入し販売網を整備しイメージ戦略を売ってきた。
もちろん価格も魅力的な価格設定もしている、さらに高級車はブランド力が付いてきて高価でも入れる仕組みが出来上がっているのだ。

他のアメリカ車の自動車メーカーの商品も日本ではパッとしないイメージだ。
実際それほど売れているとは思えないし未だに左ハンドルのみのモデルもある。
そうしたマーケットに即した努力をしていない事が現在の結果となって表れているのだろうと思う。

VWに逆風が吹いているこの時期にフォードの日本からの完全撤退はどう考えたらよいのだろう。
傍から見ていると理解に苦しむのだった。
それだけ内情が苦しいという事なのだろう(背に腹は変えれないという事だ)。

最後にもう一度言っておく、フォードは良い商品があるのに撤退とは残念なことだ。

今回はこのへんで
では