新型ステップワゴン スパーダ ハイブリッドに乗ってきた 価格は高めだがなかなか良い出来

最近ホンダ車の試乗をすることが多い。
というのはS660をディーラーで点検とかに持ち込んだ際に試乗を勧められるからだ。
管理人はミニバン系の車は最近ご無沙汰状態だが、子供の小さい家庭では車選びの有力候補には違いない。
その中でも最近話題の遅れてきたステップワゴンのハイブリッドモデルに試乗する事ができたのでリポートしたいと思う。
車選びの参考になれば幸いである。
ホンダ ステップワゴン スパーダ ハイブリッド

最近マーケティングが下手なホンダ

冒頭から苦言を呈するようだが最近のホンダのマーケティングには疑問が残ることが多い。
北米重視の戦略をヨーロッパにも拡大しようとしているのは分かる。
だが新型シビックのように日本にまったく馴染まない車、それもMTモデルも含めて持ってくるのはどうなのだろう。
こうした反面、国内モデルは軽自動車偏重が続き、売れているのはN-BOXシリーズのみという状態になっている。

管理人TomTomはそんなラインアップの中、軽自動車だが気骨のある存在として際立っていたS660を選択した。
ある意味、現在のホンダの鬱積したスポーツカーへの思いを体現した車ではないかと思っている。
そんな車はあるにはあるが現在のホンダは完全にミニバンメーカーになってしまった。

現在のホンダはユーザがイメージをつかむのは難しい。
かつてのスポーツスピリッツが溢れたスポーティーな車のメーカーなのか?それともミニバンメーカーなのか?なんとも中途半端に映る。
今回のステップワゴンのハイブリッドモデルでもマーケットに投入が遅れに遅れライバルに遅れを取ってしまった。
この事は当のホンダが重々承知していることだとは思う。

ある意味、満を持して投入したステップワゴンのハイブリッドモデルは結論から言えば非常に良い出来だった。

ホンダの「SPORT HYBRID i-MMD」は現在のところ一番優れたハイブリッド方式

今回試乗させていただいたのは「STEP WGN SPADA HYBRID G・EX Honda SENSING」という長いモデル名だ。
最近のホンダのミニバン系はなぜかカタカナではなくて英語表記の車名となっている(Nシリーズもそうだ)。

ステップワゴンのハイブリッドシステムは「SPORT HYBRID i-MMD」というオデッセイと同じシステム名となっている。
中身も同様で基本的にはシリーズハイブリッドで普段はモーターで走りエンジンはレンジエクステンダー的な存在だ。
高速域の効率の良い領域ではエンジン駆動となる。
管理人TomTomが思うに現在のところこの方式が一番効率が優れたハイブリッド方式だと思う。

この方式の美点は比較的燃費効率が高いので大柄な車でも燃費が伸びることだ。
反面、システムが少々複雑になるので価格が高くなってしまうことだろう。

ステップワゴンハイブリッドの燃費はJC08モードで25.0km/L、WLTCで20.0km/Lと優秀な燃費を稼ぎ出している。
ちなみにガソリンモデルはJC08モード17.0km/Lとなる。
ライバルのヴォクシーハイブリッドはJC08モードで23.8km/Lとなっていて、それほど大きな差がついているわけではない。

このあたりはライバルとの価格差が気になるところだろう。
ホンダ ステップワゴン スパーダ ハイブリッドのハイブリッドシステム
honda.co.jp

ステップワゴンハイブリッドの室内は質感高し

ステップワゴンハイブリッドに乗り込んでみて驚いたのが室内の質感だった。
あまり期待していなかったこともあり、室内の質感が思いのほか高いのに少々びっくりした。
しかしよく考えてみるとステップワゴンハイブリッドは330万円スタートのなかなかの高級車なのだ。
今回試乗させていただいた「STEP WGN SPADA HYBRID G・EX Honda SENSING」というモデルは一番高いモデルでなんとFF車で3,559,680円もする。
この価格から考えると室内の質感はもう少し頑張っても良いだろう。

各部の操作感はしっとりしていて高級感はそれほどないが失望するほどでもない。
価格に見合うだけの操作感があるのか?と問われればギリギリ及第点というところだと思う。
車格としてのステップワゴンから考えるとシットリとしていて素晴らしい。
だが価格から見ると少々物足りないというところだろうか。
ホンダ ステップワゴン スパーダ ハイブリッド、ステアリングまわり
ホンダ ステップワゴン スパーダ ハイブリッド、インパネまわり
ホンダ ステップワゴン スパーダ ハイブリッド、助手席まわり
ホンダ ステップワゴン スパーダ ハイブリッド、リアシートまわり

しっとりした操作感スムーズな走行感のステップワゴンハイブリッド

ステップワゴンハイブリッドで走り出した感触としては非常にスムーズで静かだ。
全てに角が取れた感触だった。

ステアリングはしっとりしており、操舵感は相変わらず軽いが操作感も良く路面の状況も伝えてくる。

アクセルワークもギクシャクした部分がなく非常にスムーズ。
試しに踏んでみるとミニバンとは思えないなかなかの加速をする。

ブレーキはまったくの新車ということもあり、多少カックンブレーキだったが悪くない。
回生との協調ブレーキとなっているようだが不自然な感じはなかった。
ホンダ ステップワゴン スパーダ ハイブリッド、メータまわり
ホンダ ステップワゴン スパーダ ハイブリッド、メータパネル

ステップワゴンハイブリッドは価格を除けばよく出来ている

ステップワゴンハイブリッドは全般的に質感が高く良く出来ていて違和感もないし操作感も良い。
踏めばかなり速い車でもある。
大人しく走れば燃費も良さそうだ。

一番の問題はライバルとの価格ではなかろうか。
一部価格の割には少々プアな部分も散見されるが、逆に過剰な装備を削ぎ落としてもう少し価格を下げるのを考えたほうが良いと思う。
ホンダ ステップワゴン スパーダ ハイブリッド、ルームライトまわり

例えばわくわくゲートは無くても困らないと思う。
こうした部分を削ぎ落としてでも価格を下げてライバルに対抗すべきだろう。
せっかく中身は素晴らしいモノを持っているのに価格帯が異なり検討から外れてしまうと思う。
ホンダのマーケティングはもう少し頑張らないといけない。

今回はこのへんで
では