JB64ジムニー/JB74ジムニーシエラのマイナーチェンジでのアイドリングストップ装備に思う

メディアを見ていたらJB64ジムニー/JB74ジムニーシエラのマイナーチェンジの記事が出ていた。
具体的にはAT車にアイドリングストップが付くという内容だ。
そんなことを書いてみた。

燃費を気にするクルマではない、ことはない

過去に管理人は新型ジムニー/ジムニーシエラの燃費について書いたことがある。
それは2018年11月の記事で管理人が現在乗っているJB74ジムニーシエラを手に入れる前だが、次のマイナーチェンジではなんらかの燃費対策を施してくるだろうと書いた

その後、管理人はJB74ジムニーシエラを2020年7月に注文して2021年3月に納車になり現在に至っている。
そこで感じたことだが、確かにJ74ジムニーシエラの燃費は良くはないがクルマの性格を考えると悲観的に悪くもない。
管理人のJB74ジムニーシエラの燃費自体は12~13km/Lというところ、ATということとクルマの性格を考えればマズマズかもしれない。
だが同じ1.5Lのコンパクトカーと比較すると30%ほど悪いと思う。
おまけにタンク容量が少ない(40L)ので実質400kmという航続距離が短いことに大いに不満を感じる。

ただし燃費は使い方により大きく変わる。
管理人の場合は主にツーリングに使用するので、1回あたりに走る距離も長いし、走る場所も郊外の空いた一般道が多い。
だからATだけど比較的燃費には好条件だ。
だが、フルタンクの航続距離としては400kmを切ることが多く大いに不満だ。

ガソリンスタンドの少なくなった近頃では航続距離が長いのは安心感につながると思うのだ。
だからタンクとの兼ね合いもあるが燃費は良いに越したことはない。

林の中にたたずむJB74ジムニーシエラ。やっぱりこういう感じが似合うと思う、自画自賛か…。
林の中にたたずむJB74ジムニーシエラ。やっぱりこういう感じが似合うと思う、自画自賛か…。

プロの道具はどこへいった?

今回、JB64ジムニー/JB74ジムニーシエラは、現在の1型から2型にマイナーチェンジされ、AT車にはアイドリングストップが付くということだ。
少しでも普段の燃費を向上させたいということのひとつの実現方法なのだと思う。

これにはきっと賛否両論があると思う。
管理人はJB74ジムニーシエラを街中では使わないのでアイドリングストップはあまり利用価値が無い。
郊外へ行くとそもそも信号が少なくってアイドリングストップが威力を発揮する場面が少ない。

逆に、山の中へ出かけた時にはアイドリングストップは邪魔だと思う。
舗装でも未舗装でも林道を走ると速度が出ないことが多いし、路面状況を確かめるために停止することも多い。
そんな時に頻繁にアイドリングストップしてしまうのが邪魔になると思う。
すぐにトラクションがほしい時にもレスポンスがずれてしまうこともあるだろう。
さらに心配なのはアイドリングストップして再始動できなくなってしまうことだ。
実際には、たぶんアイドリングストップ機能をOFFにするスイッチが設置されるとは思うが、少し心配だ。

こんなことを考えていたら、当初のJB64ジムニー/JB74ジムニーシエラのコンセプトは「プロの道具」ということでは無かったか、と考えてしまった。

林道と言っても舗装、簡易舗装、未舗装とイロイロある。簡易舗装されていてもこんなところは怖い、JB74ジムニーシエラでギリギリの道幅。こんなところでアイドリングストップするとかは不要だ。
林道と言っても舗装、簡易舗装、未舗装とイロイロある。簡易舗装されていてもこんなところは怖い、JB74ジムニーシエラでギリギリの道幅。こんなところでアイドリングストップするとかは不要だ。

JB64ジムニー/JB74ジムニーシエラは快適な車ではない

スズキもJB64ジムニー/JB74ジムニーシエラを当初企画した際に「プロの道具」というコンセプトを持っていた。
だが蓋を開けてみると一般の人、つまり外観で選ぶ人が多く、より街中で乗られる機会が多いという誤算があったのだろう。
それは現在でも長い納期がかかる生産体制にも出ている。

管理人はJB64ジムニー/JB74ジムニーシエラを街乗りするのを個人的には決しておすすめしない。
それは街中では全然快適ではないからだ、おまけに街中では燃費も悪い。
見てくれのみでJB64ジムニー/JB74ジムニーシエラを選択すると痛い目に合うこともあるかもしれない。
管理人のJB74ジムニーシエラの使い方は、ほぼ100%ツーリング(林道含む)に使用している。

もし、管理人が街乗り半分、林道を含むツーリングが半分という使い方だったら、クルマはダイハツロッキーかトヨタライズの4WDモデルを購入していたと思う。
実際JB74ジムニーシエラを購入する際にすごく迷ったものだ

ロッキー/ライズなら燃費良く、乗り心地良く、室内広く4人乗れる、取り回しの良いサイズ、それにとりあえず4WDだ。
でも、ライズやロッキーの4WDでは常時トラクションを得られるか?というところが気になった。
管理人はJB74ジムニーシエラにいざという時の安心感というか、道具感というか、本物感というか、というものを求めたのだ。
その分、快適な部分は切り捨てたと思っている。

スズキのこうした動きは街中でのユーザーが増えたということの裏返しなのだろう

今回のJB64ジムニー/JB74ジムニーシエラのマイナーチェンジで、ATモデルのみアイドリングストップが付いたということは一般の人が街中でATモデルを使う用途が多かったということだと理解している。
だから街中でのATモデルの燃費を少しでも向上したいという意図があるのだと思う。
これは口は悪いがATモデルは「プロの道具」が大衆に迎合したと言っても良いかもしれない。

スズキがMTモデルにアイドリングストップを付けるのは可能だと思うが付けなかった。
こうしたことを考えると、ちょっと残念だがスズキの考える「プロの道具」はATモデルは切り捨て、MTモデルのみなのだろう。
スズキとしてクルマが売れて収益が確保できることは企業として健康的なことだと思う。
これも時代の流れだと思う。

JB74ジムニーシエラに乗っていると行ける場所が広がって楽しい。果たしてロッキー/ライズで行こうと思うかしら。
JB74ジムニーシエラに乗っていると行ける場所が広がって楽しい。果たしてロッキー/ライズで行こうと思うかしら。

JB64ジムニー/JB74ジムニーシエラの1型のATモデルは希少モデルとなるかもしれない

管理人はクロカンはしないが、林道ではATも良いと思っている。

管理人の場合、林道では極低速で走るので、もしMTなら1速と2速を行ったり来たりという結構忙しいシフトワークとなるだろう。
こうした時にATは操作が楽ということもあるが、トラクションが抜けることが無いので非常に都合が良い。
加えてトルコンの働きでアクセルワークにそれほど気を使わなくても良い。
そりゃMTモデルが王道ということは間違いがないが、ATモデルも意外と行けるという感じだ。

もうひとつATモデルのメリットとして一時停止の際の確実な固定ということがある。
どういうことかと言うと、エンジンを掛けたままで停止しようとするとクルマを動かないようにするにはMTモデルだとサイドブレーキに頼るということになる。
管理人はクルマの一般的なサイドブレーキは構造上基本的に信用していない、確実に止めれるという確信がない。
リアがディスクブレーキのクルマなら感じたことがあるかもしれない、サイドブレーキを引いてもクルマが動いてしまうことはよくある。
だからMTモデルで一時停止する際にはミッションをどこかのギアに入れて、さらにサイドブレーキを引き、それでクルマから離れることにしている。ということはアイドリング状態ではクルマから離れれないということになってしまう。
これが傾斜地であればなおさらだ。
リアがドラムブレーキだと、もう少しマシだが基本原理は変わらない。
だがATモデルではセレクターをPポジションに入れるとドライブトレインが確実にロックされるので安心だ。
MTモデルとATモデルでは、こうした仕組みの違いもありATモデルではアイドリング状態でもPに入れさえすれば安心してクルマから離れることができる(例えば傾斜地で路面状況を確認するためにクルマを降りる時)。

個人的にはこうした点はATモデルのアドバンテージだと思っている。

先のことは分からないが、JB64ジムニー/JB74ジムニーシエラのアイドリングストップの付いてないATモデル(1型)は、将来希少になるかもしれない…。

今回はこのへんで
では