車載ITプラットフォームの統合化が粛々と進行中

    2015/06/15

現代において車載機器は車内におけるマンマシンインターフェースの非常に重要な位置を占め、かつ自動車メーカーにとっても将来を左右する可能性のあるモノなのだ。
またITサービスを提供するベンダーから見ても非常に大きなマーケットとなる可能性を秘めている。

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車内ITと車載機器とスマートデバイス

もう最近ではスマートフォンと車載機器が連動するのは当たり前になってきた。実際の利用シーンではハンズフリーテレホンだったり、スマートフォンに格納した音楽を聴くことだったりだと思う。この前提となっているのはユーザーはスマートフォンを持っているという事だ。そのスマートフォンを車載機器と接続して使用するという事である。

車載機器のスマートフォン化

そこから一歩踏み出したのが自動車メーカーが主導する車載機器独自のアプリを提供するという事だ。これはトヨタがT-Connectで進めている。これがどこまで成功するかは未知数だが方向性としてはありと思う。
しかしプラットフォームの数でいうとスマートフォンには比べるまでもなく非常に少ない。この数の少ないプラットフォームでのアプリ展開は楽ではないだろう。

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車載IT機器プラットフォームの統合化

今回のテーマである車載機器プラットフォームとはなんなのか。
これはWebサーバーを例にして説明すると分かり易いかもしれない。まずサーバーハードウェア上にOS[Linux]が動作し、その上にミドルウェアの[Apache]が動作してWebサーバーを構成する。

これと同様に車載機器プラットフォームも開発コスト削減の目的の元、プラットフォームの共通化規格化が進んでいる。今回はGENIVIアライアンスという団体があり、これに参加するのはそうそうたる企業の面々だ。例えばダイムラー、BMW、ホンダ、ボッシュ、デンソー、インテル、アーム等々の企業が参加している。その分野は様々で自動車メーカーやサプライヤーそれに半導体やソフトウェアと多岐に渡る。
GENIVIアライアンスが開発しているのがGENIVIプラットフォームだ。GENIVIプラットフォームのOSはLinuxをベースとして「Automotive Grade Linux(AGL)」というオープンソースプロジェクトにまとまっている。その成果物が「Tizen」と呼ばれるプラットフォームなのだ。
GENIVIアライアンス内部では情報公開がされていて参加企業はこれらに関する開発のコストを抑えることが可能だ。
GENIVIアライアンスメンバーの抜粋
↑ GENIVIアライアンスメンバーの抜粋、自動車メーカーが偏っているのが面白い、GENIVIの他にもマイクロソフトだったりまだまだ混沌としている、画像はGENIVIサイトより拝借

ルノー/日産はGENIVIプラットフォームを採用

ルノー/日産はGENIVIプラットフォームを採用するという発表があった。
具体的にはボッシュが提供するソフトウェア上にアプリケーションを組み立てていくという事になるのであろう。そしてその成果をGENIVIアライアンス内部で共有するということだ。この動きに追随する自動車メーカーもさらに出てくるだろう。
またトヨタなんかは独自にT-Connectを展開し始めたが、これはマイクロソフト+IBMと協業した形でLinuxベースのプラットフォームだと言われている。
こうした車載機器のプラットフォームに関する動きが非常に激しくなっているのだ。
トヨタのT-Connectの概念図
↑ トヨタのT-Connectの概念図、車載機器にスマートデバイス・通信経路・それにクラウド上のデータセンターと現代のITの要素が全部詰まっている、画像はT-Connectサイトより拝借

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車載ITの世界はLinuxベースで進んでいくだろう

車載機器のOSは昔から様々なモノが存在していたがどちらかと言うとベースは制御系のモノだ。マイクロソフト系にしてもWindowsCEやWindowsMobile、いずれにしてもEmbedded形式のモノがほとんどだ(ライセンスが安いからという理由もある)。
車載機器以外の組み込み機器でも最近はLinuxベースのOSはごく普通に使われている事だし、この流れは決して珍しくもなんともないのだ。ましてLinux系のOSはオープンソースと言う形を取っている事からOSに掛かる費用も抑えられる事になる。
ただOSの代金は支払わなくても良いが、その開発にはドップリと浸かる必要性があるかもしれない(つまりオープンソース開発にマンパワーを裂くということ)ということだ。

通常のITと制御系ITの融合

個人的には車の中のITというのは制御系IT(俗にMtoMと呼ばれる)と人間が操作する通常のITの融合だと思うのだ。最近まではこれらが別々の分野として存在していた。
しかしセンシングがシリアル通信の世界からTCP/IPの世界に移行したことによりグッと距離が縮まったと思うのだ。その最先端が車載ITだと思う。
単に車に積むIT機器というだけではなくこうした異なる分野の架け橋的存在になっていくだろう。その先には従来考えられなかった使い方やセンシング技術、マンマシンインターフェース技術が出てくると思われる。
非常に楽しみな分野なのだ。

今回はこのへんで
では

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