「Alfa Romeo Stelvio Quadrifoglio」はSUVなのになぜかむっちゃカッコよい

2016年のLAショーで発表されていたアルファブランド初のSUVである「Alfa Romeo Stelvio Quadrifoglio」がカッコよい。
最近のアルファロメオはプレミアムブランドになろうとしている。
メルセデス、BMW、アウディ、さらにはポルシェと張り合おうというのだ。
だからこうした高級SUVが戦略的に必要になるというわけだ。
こうした背景はあるがアルファロメオ初のSUVのできはかなりよいと思う。
なにしろSUVのくせにカッコよいからだ。

「Alfa Romeo Stelvio Quadrifoglio」の下りのヘアピンを攻めてるところ

上の画像のようにSUVで下りのへピンを攻め込んでいるところなんてアルファロメオらしい。
この画像のミソは下り、ウェット路面、向こうの山には雪がある、といったところ。
そんな場合でも安心して攻めて走れるSUVというのが「Alfa Romeo Stelvio Quadrifoglio」なのだろう。

最近のアルファロメオの戦略

皆さんはすでに発売開始されているフィアット124スパイダー/アバルト124スパイダーが当初はアルファロメオブランドから出てくるという発表があったことを覚えているだろうか。
このニュースを見たときにアルファロメオからオープンの面白い車が出てくるので楽しみだなと感じたものだ。
だが実際にはフィアットまたはアバルトから124スパイダーという形で出てきた。
もちろんご存知のように中身はマツダのNDロードスターで日本製だ。

なぜこのオープンカーは途中でアルファロメオからフィアットへブランドを変えたのだろうか?
それはアルファロメオのブランドをプレミアムブランドとして押し上げる戦略が働いているからだ。
冒頭に書いたようにメルセデス、BMW、アウディ、さらにはポルシェと張り合えるブランドに育てるということだ。
そのためには新生124スパイダーはアルファロメオのブランドイメージにそぐわないということになったのだろう。

確かにアルファロメオはジュリアを発表したタイミングで高級志向というかプレミアムブランド志向を打ち出していると思う
管理人TomTomが記憶しているアルファロメオ ジュリアは大衆車でそこらにたくさん走り回っているイメージだ。
だが走らせると独特の味がありスポーティーだという印象がある。
そこからアルファロメオは脱皮してプレミアムブランドとなろうとしているのだ。

「Giulia Quadrifoglio」のリア画像

プレミアムブランドにSUVは必要不可欠なのだ

最近のプレミアムブランドにはSUVやクロスオーバーは不可欠だ。
メルセデス、BMW、アウディ、そしてあのポルシェまでがSUVやクロスオーバーに手を出してしかも大成功を収めている。
この戦略にアルファロメオも乗っかろうということで「Alfa Romeo Stelvio Quadrifoglio」を発表した。

この「Alfa Romeo Stelvio Quadrifoglio」のアウトラインは次のようになっている。

  • エンジンは2.9L V6 BiTurbo ガソリン 510HP
    ほかに2.0L 280HP もある
  • ミッションはZF製8速AT
  • 統合制御は AlfaTM DNA Pro
  • サスペンションは AlfaLinkTM と呼ばれる電子制御
  • 駆動系は AlfaTM Torque Vectoring / Q4 technology と呼ばれるAWD
  • ブレーキはカーボンセラミック

この内容を見るとかなり速いSUVというかクロスオーバーを目指しているようだ。
さらに最新の技術をつぎ込んで時代の先端を行くクロスオーバーとなっている。

「Alfa Romeo Stelvio Quadrifoglio」のエンジン画像

「Alfa Romeo Stelvio Quadrifoglio」の外観画像

ではさっそく「Alfa Romeo Stelvio Quadrifoglio」の外観の画像を見てみよう。

「Alfa Romeo Stelvio Quadrifoglio」のフロントはアルファロメオのアイデンティティーにあふれているがSUVというかクロスオーバーらしく少々縦長だ。

「Alfa Romeo Stelvio Quadrifoglio」のフロント画像

「Alfa Romeo Stelvio Quadrifoglio」のサイドラインはジュリアとの近似性を感じさせる。
今後のアルファロメオはこのデザインを踏襲するのかもしれない。

「Alfa Romeo Stelvio Quadrifoglio」のサイド画像

リアの造形はよくあるパターンだがサイドとのつながりが良くエグくないちょうどよいボリューム感がある。
マフラーの出し方やデフューザーが付くところはジュリアと共通の仕上がり。

「Alfa Romeo Stelvio Quadrifoglio」のリア画像

具体的なタイヤホイールサイズは分からないがかなり大径で太い。
良く考えれば510HPもある車なのでこれくらいじゃないといけないだろう。
ルーフはなだらかに後方へ落ち込んでいて、どこか懐かしい形状のリアハッチにつながる。

「Alfa Romeo Stelvio Quadrifoglio」のリア画像その2

「Alfa Romeo Stelvio Quadrifoglio」の外観を見ているとジュリアとのデザインの共通性が色濃く現れている。
このデザインが今後のアルファロメオのアイデンティティーとなっていくのだろう。
アクが抜けてすっきりしたがアルファロメオらしい癖が減ってしまったのは少々残念な気がする。

「Alfa Romeo Stelvio Quadrifoglio」の室内画像

「Alfa Romeo Stelvio Quadrifoglio」の室内画像を見てみよう。

下の画像は上が「Alfa Romeo Stelvio Quadrifoglio」(AT)のもの、下がジュリア(MT)のものだ。
ほとんど同じといってもいいだろう。
こうしたところからジュリアのSUV版としてかなりスポーティーな路線を狙っているのが良く分かる。

「Alfa Romeo Stelvio Quadrifoglio」のインパネ画像

「Giulia Quadrifoglio」のインパネ画像

下の画像は「Alfa Romeo Stelvio Quadrifoglio」のステアリング。
形状はジュリアと同じだが部分的にアルカンターラで凝ったステアリングホイールとなっている。
最近の流行のD型シェイプだ。

「Alfa Romeo Stelvio Quadrifoglio」のステアリング画像

下の画像は「Alfa Romeo Stelvio Quadrifoglio」のインパネとフロントシート。
シートも部分的にアルカンターラでなかなかよさげなシートとなっている。
SUVというかクロスオーバーなのに彫りの深いシートとなっている。

「Alfa Romeo Stelvio Quadrifoglio」のシート画像

古い人間には泥臭いアルファロメオが良いのだが・・・

管理人TomTomのアルファロメオのイメージはシンプルで走ることに徹した人間の感性に訴えかけてくる作りこみがうまい自動車メーカーというイメージなのだ。
それはそれは泥臭くて、現代的な意味で決して快適ではないが走らせて楽しいというか血が沸き踊るような車を作る自動車メーカーなのだ。

それがジュリア以降のようなスマートでそれでいて速いインテリジェントな車を作るプレミアムな自動車メーカーに生まれ変わろうとしている。
昔のアルファロメオを知らない人には新鮮に写るのだろうがどうにも違和感がある。
どちらかというと4Cのような現代的だが少々泥臭い匂いのする凝った車のほうがイメージなのだ。

「Alfa Romeo 4C」のフロント斜め画像

今後のアルファロメオの変化を見て行きたいと思う。

今回はこのへんで
では