日本の自動車メーカーの動きが慌ただしい 日産は完成検査不正 トヨタは豪州工場撤退 ホンダは工場集約

ここのところ日本の自動車メーカーのニュースが立て続けに飛び込んできている。
それもあまりポジティブな印象を受けないニュースが多い。
トヨタ、日産、ホンダとくれば日本の自動車メーカーのトップ3だが社長の顔が見えないように思う。
日産なんて今回のニュースではじめてこの人が日産の社長だったのかと思った。
ホンダにしてもF1や今回の工場集約なんてネガティブな話題が多く覇気がない。
そんな事を書いてみた。

日産新型リーフ
nissan.co.jp

日産の完成検査の不備について思う

すでに報道が多くなされているので詳細はここでは触れないが日産の完成検査不正についてはまったくタイミングが悪い。
新型リーフを大々的に売っていこうというタイミングだからだ。

資格のない検査員が検査をこなし、それに資格のある検査員がハンコを押すということらしいがこれを複数の工場で行っていたとなれば社内での仕事の進め方マニュアルに沿ったことだったのではないだろうか。
多くのユーザがはじめて見た日産の西川社長は自分は知らなかったと言っていたが社長という立場としてはこう言うしか無いだろう。
だが今後の調査の結果次第では会社ぐるみの仕事の進め方に沿ったものであるということが分かったら社長が知らなかったでは済まされないのは明白だ。

皆さんがご存知の通り車検制度は検査員の資格を持った人が車を点検し修理をすることで成り立っている。
工場出荷時の完成検査についてもこれと同様の資格(社内資格だが)を持った検査員が検査することにより登録し公道を走ることができる。
こんな基本的なことを日産がミスるとは前代未聞の出来事だと言わざるおえない。
もちろんこれの対策として日産が負担する金銭的なモノは大きなものがあるが、それよりもユーザに対する安心感というか信頼が揺らいだのは間違いない。

またこの事件が発覚したのが国交省の立入検査において発覚したというのだからタチが悪い。
日産自身にはこうした間違いやミスを自らチェックする仕組みがないということだ。
日産に限らず日本の製造業はその製造技術や精度を自ら磨き上げてきた。
さらに戦後から輸出に多くの活路を求めてきたのでこうした法令遵守や品質保持については十分なノウハウが有るはずだ。

一時の元気のない日産から少しは元気が出るのか?と期待していたがこれにはガッカリした。

トヨタのオーストラリア工場撤退に思う

オーストラリアと言えばついこの前にランクル70を紹介したところだ
オーストラリアの工場を閉めるからと言ってもトヨタのオーストラリア向けラインアップが無くなるわけではないだろうからランクル70も継続にはなるだろうと思う。

自動車会社にとって製造拠点の問題は直接コストにかかわるだけに非常に大きな問題だ。
北米やヨーロッパでは常に工場の新設や撤退が行われている。
だが管理人TomTomが感じるにオーストラリアというのはちょっとした盲点だった。
ランクル70の紹介の時にも感じていたのだが道なき荒野を走るランクルのような車が十分な台数が必要とされているのだと思っていた。
現実には現地での製造コストが合わなくなり撤退ということになる。
こうした工場の統廃合は各企業のコストや品質確保やパーツの供給体制等々の複雑な条件でもって判断される。

オーストラリアの車は多白い車が多く、意外とエンスー度も高い。
しかしオーストラリア国内での自動車の生産は今回のトヨタの撤退によりなくなってしまうということだ。
少し心配なのはトヨタ自身のことよりも自動車メーカーの生産拠点が無くなるオーストラリアのことだ。
大変裾野が広い自動車産業の工場が撤退することによる影響は大きいと思うのだ。

ホンダの工場統廃合について思う

ホンダについては管理人TomTom自身が1ユーザーでもあるので言いたいことが多くある。
ミニバンメーカーのような現在のラインアップ、軽自動車しか売れ筋が確保できない商品企画、的はずれな新型シビックの国内投入等々、チグハグな戦略が多いように思う。
ホンダの持つ総合力が発揮されていない。

先日S660の1年点検の際に新型フリードやN-BOXに試乗させていただいた。
これらのホンダの車に乗ってみてビックリしたことがある。
それはすっかりホンダらしいスポーティーな感覚が失われていてミニバンになりきっていることだ。
なにもミニバンが悪いことではないが、ホンダらしいスポーティーな演出や味付けがあっても良いと思った。
管理人TomTomが感じたのは、ミニバンだがキラリと光るスポーティーな感触というものが全く無いことだ。
これではホンダの車だと言われてもホンダらしいところが全く無い。
すでにホンダの実態はミニバンメーカーなのだ。

そして極めつけが日産同様、顔の見えない社長だろう。
いったい今のホンダの社長は誰?という感じだ。

今回は日本国内の4工場を3工場へ集約し、生産設備や技術を最新のモノにしEVを視野に入れた体制とするということだ。
その結果、国内生産能力が106万台/年から81万台/年へと減少させる、そのうち輸出に向けられるのが10万台ということだ。
つまり国内の製造キャパが埋まらないほどに販売が落ちてきているということだろう。

管理人TomTomが個人的に思うのは現在のホンダのラインアップの中で乗りたいという車が少ないことだ。
超高額なNSXや新型シビックType-Rはきっと素晴らしい車には違いない。
だがそれ以外の普通の車たちの中には魅力があふれる車が少ないと思うのだ。
どうしてホンダはこうしたイビツな形になってしまったのだろうか。
我々ユーザが思うほど簡単で単純なことではないと思うのだが、ホンダには一本筋の通った車作りをしてほしいものだと思う。

車をとりまく状況は確実に動いている

自動運転やEVといったお話しが現実味を帯びてきたように思う。
この動きは東京2020オリンピック・パラリンピックに向けてさらに加速することだろうと思う。

我々ユーザが接する車も確実にEV化が進み、内燃機関を積んだ車は少なくなっていくだろうと思う。
だが現在のところ我々ユーザが求める性能には達していないと思うし(特に航続距離)、ファンな気分になれない。
長年、内燃機関に親しんできたクセというか感覚が簡単には変わらないからだ。

個人的には車の動力は電気だけで良いのか?と思う。
一時期PSAグループが研究していた圧縮空気のハイブリッド車なんて出てこないだろうか?
今のところ燃料電子車は大いに大層な存在だし乗ってみたいとは思わない。

次に自動車メーカーが研究しなければならないのは内燃機関に代わる動力源をユーザが楽しいと思えるような仕掛ではないだろうか?
でもこれはゲームのようなことでは困る、もっと人間の五感に訴えるモノが必要だ。

今回はこのへんで
では