日産は社長交代でおもしろいクルマを作れるようになるのか? それとも…

日産の西川社長の辞任が大きな話題となっている。
ゴーン体制もこれでかなり払拭となるのか、それともまだまだ変われないのか。
それはきっとしばらく時間が必要だろうと思う。
しかし日産のここのところの経営陣の内紛は分かりにくいことこの上ない。
そんなことを書いてみた。

ゴーン氏の時の真相が未だによく分からない

今回の西川社長の辞任もそうだが、ゴーン氏が逮捕された時もその真相が全くわからない
これで日産はこうした会社の悪い体質を払拭できたとは言えない、所詮、経営陣の内紛だからだ

前回も指摘したが

  • 有価証券報告書への虚偽報告
  • 投資資金の流用
  • 経費の不正使用

について明確な説明がなく、ステークホルダーではない一般人としては全く分からない。
キチンと説明をすべきではないだろうか。

西川社長解任も分かりにくい

今回の西川社長の解任についてもSAR(株価連動型インセンティブ受領権)に関わる報酬を不正に得たということだ。
お金にまつわることばかり…。

こんなこと上場企業がやることではないし、それを防止できる仕組みがあってしかりだと思う。
ましてや株価連動だから上がると踏んでの行動だから当然インサイダー取引であるのは間違いない(素人でも分かることだ)。
上場企業として監査法人なんかは機能していないのだろうか?と思ってしまう。
何度もこうしたことを繰り返す日産の体質がモロに現れているのではないだろうか。

何度も繰り返している割には当局の追求も甘いというか、検挙者が出ないのがなぜなのだろう?と思ってしまう。
慎重に捜査しているのだろうか?
現在の日産の経営って一般人から見ると全くコンプライアンスもガバナンスも効いておらず治外法権のように見える。

ゴーン氏の頃から日産が全く変わっていないというのも理解できない。
こうした事を起こしてしまったからにはユーザに対して何らかの今までと変わるんだというメーッセージがあってしかりだろう。
それが全く伝わらないし、まして能天気に「やったぜ日産」とかやっている神経が理解できない。

そんな会社のクルマって安心できるのだろうか?

権力闘争に明け暮れる経営陣

こうした日産の体たらくを見ていると時代錯誤な印象を持つ。
ふた昔前のような経営陣の対立、内紛、クーデター、責任のなすり合いに明け暮れ、ユーザは放ったらかし。

これからこう変わるとか、この事件はこういうことでしたとか、説明がまったくない。
能天気に「やったぜ日産」と繰り返すのみだ。

現代は一部上場の企業でも舵取りを少し間違えると潰れてしまう時代でもある。
それだけに経営のクリーンさや透明性、合法性はもちろんのこと、末端までのガバナンス、社会貢献、環境貢献とありとあらゆる局面を調整しなければならない。
技術だけでは生き残れない時代だ。
技術の日産という看板自体が現代にそぐわないのではないだろうか?

ユーザに会社に対して安心感を持ってもらう、まずはそこからだと思うのだ。

トヨタ陣営と比較すれば夢のない傲慢な日産と映る

かたやトヨタは我々ユーザにはどのように映るのか?というと。
豊田章男社長は露出も多く、文字通り会社の顔となっていてトヨタの社長はあの人というイメージがしっかり定着している。
それに経営面での日産のようなゴタゴタは全く見られない。
しかも豊田章男社長は利益が出たからと言って安心せず、次世代の自動車メーカーのあり方をキチンと示している。
クルマづくりの方針についても良い車を作ると言って一貫している。
我々クルマ好きからすると唯一不満なのがスポーツカーである、自ら作らず他メーカーと共同開発・生産委託の双子車となっている点くらいだろうか。

決して現在のトヨタのラインアップが良いとは言わない。
だが会社としての存在感は大いにある、安心感やクリーンな感じ、危機感も持っている。
クルマ好きを増やすための地道な活動もやっている。
全方位的に抜かりがない感じ。

会社としては安心感のあるトヨタだ。
だが管理人としては面白そうなコンパクトスポーツが無いのが現在のところ不満だ。

まったく面白くない日産のラインアップだが…

ここ何年か日産の国内向けのクルマは面白くない、ワクワクするようなラインアップではない。
試乗に行ってもピンとくるモノがなかったというのが正直なところだ。

最近になってスカイライン400Rが発売になった。
最近のスカイラインってインフィニティブランドとの葛藤があったようだが、国内ではスカイラインということで腹を決めたようだ。
これでスッキリしたと思うし、400Rは意外と日本でも売れているようだ。
ひとつ残念だなぁと思うのが400Rのフロントグリルで日産のアイデンティが表現されているがダサいと思う(マーチと一緒だ)。

日産スカイライン400R
nissan.co.jp

最近の日産ではこうした元気の出るモデルが少ない、できればもう少し安い元気の出るクルマも出してもらいたいものだ。
問題はこうした事を続けていけるか?おっと思うようなクルマを出し続けることができるかどうか?だと思う。
さらに企業として、不祥事の説明、経営刷新、ユーザに安心感を持ってもらうこと、問題は山積だろう。
実現できるまでユーザが離れてしまうか、つなぎとめることができるのかは次の一手にかかっていると思う。

今回はこのへんで
では