「ソフトSUV」なんてジャンルと最近のSUV人気に思う

管理人の覚えているSUVブームは1980年代の四駆ブームだった。
当時は今のようなSUVというジャンルはもちろん無く四駆を少しだけソフトにしたモデルが流行っていた。
その代表格はトヨタのハイラックスサーフだったと記憶している。
そんなことを書いてみた。

「ソフトSUV」なるニューモデルが続々

先月ヤリスを見に行ったトヨタで聞いてみるとライズは納期は年末と言っていた(半年くらいか)。
さらにここに来てもうすぐ(2020年8月末)発売になるヤリスクロスも話題に上り始めた。
タイではカローラクロスが発表され、国内では2020年6月17日に発売となった新型ハリアーが大いに人気のようだ。

以前、メディアを見ていると現在の人気の主流は「ソフトSUV」であるということが書いてあった。
「ソフトSUV」なんてうまく言ったものだ。
個人的にはSUVは4WDでなければならないと考えているがこの考えは世間とは異なるらしい。
別に4WDでなくてもSUVのような外観をしていれば良いみたいだ。

日産からも新型キックスが発売になったが、そもそも駆動方式はFF(モーターなので微妙だが)というか前輪駆動となっている。
管理人が前から興味津々のライズ/ロッキーもFFのほうが売れているようだ。
ざっとこんなところが「ソフトSUV」のジャンルに入るクルマだろうか。

もっと言うとSUVという言葉自体も Sport Utility Vehicle の略で内容が非常にあいまいだと思う。
その曖昧な言葉にソフトを付けて「ソフトSUV」ということになったのだからどんだけソフトやねんという感じだ。

ジムニーグローバルモデルのフロント
globalsuzuki.com

「ハードSUV」があってもよいのでは?

そもそものSUVって誰が言い出したのかは良く分からないが、何がスポーツなんだろ?と思う。
きっと北米でのピックアップトラックの使い方なんかが元になっているのではないかと想像する。

じゃSUVの反対語はなんなんだろうか?、これはたぶんCCV(Cross Country Vehicle)だと思う。
ランクル70とかジムニーとかのことを指していると思う。
でもSUVに対してCCVなんて一般的には言わない。

「ソフトSUV」という言葉があるなら「ハードSUV」という言葉もあってもよいだろうと思う。
すると自ずと意味はハードな仕様にも耐える本格派のSUV、もちろん4WDモデルが有りきちんと機能するというクルマだ。
じゃCCVとはどう違うのか?、もうこうなったら言葉の遊びになってしまう…。

本物志向が良いと思うが…

管理人は単純に本物志向は良いことだと思っている。
その道の先駆者で長く生き残っているモノとか、万人に良いものと認識されているようなモノだ。
多少コストは掛かるかもしれないが使い込んでキチンとメンテナンスすれば長く持つという感じだろうか。
例えば革靴なんかそうだと思う。

が現実はイロイロだ。
革靴の例で言えば管理人は若い頃は革靴をシューキーパーに入れ手入れをしローテーションして履いていた。
底がすり減れば修理に出して張り替えればまた長く履くことが出来た。
でも最近では様々な事情からこうしたことをしなくなった。

それはどういうことかと言うと、代替品が非常に安く手に入るようになったことが大きい。
例えば管理人の場合、昔は5万円する革靴を履いていたが、今では6,000円の革靴でスニーカーのようなラバー底だ。
なぜかと言うと1日に1万歩も歩けば靴の消耗が激しい、さらに昨今の災害が関係している。
1995年に起きた阪神大震災、最近では2018年に起きた大阪北部地震の時に大いに歩く必要があった。
下手すれば仕事先から自宅まで10kmとか歩かないといけない。
こうした時に本物の革靴では足は痛いし靴が可愛そうだ。
こんな事情と一見革靴じつはスニーカーというジャンルの靴の見てくれが最近非常に良くなったという事もある。
一時期黒いスニーカーを履いていた時期もあったがビジネスとしては締まらないなぁと感じていた。

ちょっと話が横へそれたが本物は良いのは間違いない、しかし使われ方次第ということだ。

ジムニーグローバルモデルのリア
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本物でカッコも良いのが一番良い

本物や本格的なモノは慣れるまで使いにくかったりする。
しかし時間に追われる現代ではそうも言ってられない。
一般向けにはそうした現代にマッチする本物に対応できたモノだけが生き残るのだろう。

一方職人向けの道具ということであればお話しは別になる。
多少重くても使いにくかったりしても良い製品を作るためにはその道具が必要だからだ。

そんな時代に見てくれと機能がばっちりシンクロしたのが今回の新型ジムニー(JB64)やジムニーシエラ(JB74)だろうと思う。
1980年代の四駆ブームを経験した頭で考えると前後リジットサスペンションなんて今さらどうなん?となる。
左右方向の揺り戻しがきつくて普通に乗るにはかなり覚悟が必要だという認識だ。
こういった心配を振り切ってまで乗ってみたいと思わせる何かがあると思う。
それは本物感だったり、小さくて四角かったり、ちょっとレトロだったり、媚びへつらいのない機能的なデザインだったりだと思う。
もひとつミニマルデザインにも通じるシンプルさも重要だ。

このあたりが受けたのだろう、もちろん管理人も大好きだ。

いつまでもクルマは贅沢品だと思う

まぁ呼び方なんてどうにでもなるし、メディアの客寄せパンダ的な性格もある。
だけどこうした気軽乗れるSUVらしきクルマが受けているのは事実だ。

管理人が小さくて低いS660の車窓から見る日本の路上は背の高いミニバンとSUVで埋め尽くされている。
信号待ちで前がこうしたクルマだと全く視界が効かない、だからかなり離れて停車する(たぶん軽くクルマ1台分くらい)。
そしてなんでみな同じような車に乗るのだろうと思う。

ユーザー心理を分析すれば実用性を確保しつつ、できるだけカッコ良く、しかも少々こだわっているという感じだろうか。
なんだか人のことばかりあーでもないこーでもないと言っているが、管理人自身も本物チックなSUV(どちらかというとCCVに近い)は大好きだ。

管理人の家には現在3人いてクルマが3台ある、だが管理人が専有できるのはS660の1台だけである。
管理人がもしひとりでクルマを何台も持てるような環境だったら、色んなジャンルのクルマを用意すると思う。
できれば小型軽量のスポーツカーとCCVを手元にあれば良いなぁと思っている。
現実は厳しい、なかなかひとりで複数台を持つなんてまだまだ出来ない贅沢だ。
ここが出発点なのだと思った。

今回はこのへんで
では