現在のクルマ業界は電動化への長い過渡期にあるのだろう。
電動化することは間違いないと思うのだがインフラ整備が追いつかない。
それにリサイクルについても同様のことが言えると思う。
で今考える、本当に欲しい走って楽しいクルマってどんなクルマだろうか。
そんなことを書いてみた。
世界のグローバル化でクルマが大きくなった
クルマって仕向地ごとに法令とか走る道とか消費者の好みだとか様々な条件により同じ車種であってもその仕様が随分と違うことは周知の事実だろうと思う。
またワールドワイドで売れ筋のクルマに集中投資ということになりラインアップが絞られたりする。
それに安全性能の追求によりクルマ自体が大きくなっている。
以前であれば日本国内向けのモデルが結構たくさんあったと思うのだが、そういったモデルは非常に少なくなってしまった。
現在の国内向け専用モデルは軽自動車ばかりになってしまった…。
年寄りの戯言ではあるが、現在のクルマは大きく重くなってしまった。
個人的には現在でも根強い人気のAE86のようなサイズ感や重量が良いと思っている。
そもそもクルマメーカーも作るクルマが売れて利益が出ないと存続できないという根本的な問題もある。
JB74_ジムニーシエラに乗って思ったこと
管理人が乗っているJB74_ジムニーシエラはグローバルモデルで海外ではジムニーだ。
スズキはこのあたりのクルマの企画が非常に上手い。
海外向けのグローバルモデルと国内向けの軽自動車とを1つのシャーシを兼用することで実現している。
エンジンを別にすればオーバーフェンダーでボディの差別化を図っている(苦肉の策だとは思うが刺さるものがある)。
実際JB74_ジムニーシエラのサイズはミニマムで2名乗車+荷物といった使い方が主で非常時に4名乗車も一応可能といったスタンス。
こういった例もあるので現在技術的には小さなクルマが作れないわけでは無いだろうと思っている。
やろうというクルマメーカーが無いだけだ。
管理人は兵庫県の東の端っこに住んでいるが都市部ではない場所(仮に郊外と呼ぶ)へ行く機会が多い。
郊外では古い集落の場合、江戸時代の集落構造がそのまま残っていることが多く道が狭い。
それこそこういう時には軽トラがぴったりフィットする。
集落と集落を繋ぐ道路は整備されて片側1車線合計2車線の立派な道が整備されているので心配ない。
だがそういった公共が整備する部分を外れると非常に狭いのだ(決して険しい山間部ではない、S660でも難儀したことがある)。

日本は整備された広い道路ばかりではないという現実がある。
それなのにクルマばかりが大きくなる。
こういった場所をJB74_ジムニーシエラで走ることが多いわけだがベストフィットは軽自動車だろう。
ギリギリ5ナンバーサイズまでが許容サイズかもしれないと思っている。
JB74_ジムニーシエラでも曲がれない集落の中の交差点が時々ある。
クルマのサイズはクルマの性能の一部だと思う。
小さく軽くドライビングが楽しいクルマが欲しいと思う
たぶんガソリンエンジンを積んだクルマでこうしたことを書くのは最後になるのではないかと思う(ちょっと寂しい気もするが)。
管理人は小さなクルマが好きだ。
小さいと言ってもキチンとドライビングポジションが取れて最低限の乗員の快適性を確保できるクルマが良い。
イロイロ考えているとこれを実現しようと思うとここまで書いてきた通り、サイズ的には5ナンバー枠ギリギリ一杯というところだろうか。
一昔前は安全基準が緩かったからだろうか5ナンバー枠よりも小さなクルマも多かった。
管理人は小さいクルマというのは次のようなメリットがあると思っている。
サイズが小さいが故に走行ラインが自由に選べる
広い道路ではもちろん、狭い道路でもある程度自由にラインを選べるようになる、これは非常に大きなメリットだと思う
クルマのサイズはクルマの性能の一部だと思う、と思うのはこうした事だ。
車両重量を軽くできる可能性がある
車両重量を軽くできるということは運動性能向上につながると思う。
また各パーツの負担も少なくできる、ということはパーツの価格も安くできるし消耗も少なく済む。
小さなエンジンで事足りる
クルマが小さくて軽いことによりエンジンも小さくできる。
だがココが難しいところ。
小さいエンジンで気持ちの良いエンジンって難しい。
今まで乗った小さなクルマで気持ちの良いエンジンって本当に少なかったと思う。
強いて言えば、2TG/4AG/B16Bといったところだろうか、これらのエンジンは本当に気持ちよかった。
これらは往年の1.6LのNAエンジンだが、現代では1.5Lエンジン(しかもNA)では気持ちの良いエンジンは皆無だ。
ここはユーザとして自動車メーカーになんとかしてほしいところだと思っている。
こうした性能面も含め、乗員の快適性、大荷物とは言わないがある程度の荷物が積載できればバッチリだ。
昔々「S-FR」というコンセプトカーがあった 今でも乗ってみたい
こうしたことをつらつらと書いてきて思い出したことがある。
確か2015年の大阪モーターショーで見たトヨタの「S-FR」というコンセプトカーだ。
これを初めて見た時には「これだ!」と思ったものだ、というのはボディのサイズとFRというコンセプトだったからだ。
管理人はFRしかダメという考えではない、走って気持ちの良いということと駆動方式は実はあまりシンクロしないと思っている。
FFでもセッティング次第では非常に楽しいクルマになるし、FRではなおさらだからだ。
「S-FR」は5ナンバーサイズ、しかもFR、これでエンジンが良かったらこれ以上は言うことは無いだろう。
当時(2015年、すでに10年になろうとしている)はモックアップの完成度も高く、すぐにでも発売されそうな勢いだったことを思い出す。
今こうして改めて振り返ってみても、欲しいクルマにランクインっ!という感じ。
今「S-FR」を冷静に見てみると後部座席は無いのでは無いかと思う。
そう思えば全長はもう少し長くして後席を作ってほしい、そうすれば人間が乗らなくても荷物のスペースは十分取れるだろう。
理想を言えば1.5LのNAエンジン(できれば150馬力)、車両重量は1000kg、これならパワーウェイトレシオが6.7kg/馬力となって立派なスポーツカーだ。
「S-FR」の噂は浮かんでは消えてを繰り返しているが、ホンダがS660を発売したようにトヨタにもこうした小さなスポーツカーを真剣に考えてほしいと思う今日このごろ。
電動化前夜のエコな時代にエコなガソリンスポーツカー、これはこれで良いではないか。








今回はこのへんで
では