TomTom的スポーツカーのすすめ

新しくスポーツカーのブログを立ち上げるにあたって改めて考えてみた。

スポーツカーってなんだろう?

この定義はなかなか難しい。スポーツカーと言えども様々なジャンル、成り立ち、技術的側面、それにもちろん価格がある。

個人的なバックボーンのお話

ところで個人的な事だが若い頃にラリーに参加していた時期がある。
この時には他のエントラントと同じく当時のJAF公認ラリー競技のレギュレーションに合わせた車両を製作して参加していた。
当時参加していたのは国内の地方戦である近畿チャンピオンシリーズというラリー競技だった。管理人にとってこの時に競技車を作ったり触れたりした経験が今の車に対する考え方の基礎となっているのは間違いない。
スポーツドライビングを突き詰めていくと競技に行き着く、これは間違いのないところだ。
ドライビングしていて気持ちの良いスポーツカーとこの競技で使用される競技車両の決定的な違いとは何か?、ここがミソなところだと思っている。

競技車両とスポーツカー

競技車両と言うのは概してドライビングしていて決して気持ちが良いとは限らないということだからだ。つまり競技であるが故に制限される事項が非常に多い。
例えばベース車両、排気量やパワー、タイヤやホイールのサイズ、総合的な改造範囲、義務付けられた安全装備等々の制限がある。これは競技であるが故に同じ土俵で争うために避けられない部分だ。現に管理人がラリーで使ってきた車両もごく普通のそこらへんにある車両だ。
例えば今となっては古い車だがTE71カローラGTセダン、KP61スターレット(FR)、EP71スターレット(FF)だった。
これらの車はノーマル状態では決してスポーツカーと呼べるモノでは無い。しかし競技に必要な改造をレギュレーションに沿って行うことにより競技に参加していた。
今思えばこれらの車を嬉々としてドライビングしていた訳だが、若かったので他にあまり車を知らなかった。
スポーティーということだけならノーマルでもこれらの車よりもたくさん選択肢があった訳だ。
それに競技車両だけに気を使わないといけない部分だとか、快適装備が無いとか、操作が非常に重い固いだったり、窮屈だったりしたものだ。
その上当時は使用している競技用の部品の精度が悪く実際に操作した感触もあまり褒めれたものでは無かった。
競技に参加する上で選択している車両自体もJAFの国内競技の公認が出ている車両が対象となるため限られる。それに参加するなら該当のクラスにおいて競争力のあるベース車両を選択したいというのが人情だ。
そうして選んだベース車両だが、決して元々スポーツカーではないしパワフルとは言えず、安い車も多いので部品も装備もチープだ。
競技に使用するならチープは全く構わない、競技車両は軽いほうが有利だからだ(最低重量はあるが)。
しかし心理的な満足感を得るには全く方向が違いすぎる。
という訳で車両について競技車両とスポーティーな車は異なる存在なのだ。
でも部分部分では競技車両に見習うべきポイントも沢山ある。それはそれで取り入れていったら良いことだ。

スポーツカーの定義

前置きが長くなったが私の考えるスポーツカーはシンプルで軽量であること、サイズが大きすぎない事、各部の工作精度がある程度の水準にあることだと思っている。
エンジンの形式や搭載位置、駆動方式、ミッション形式、ひいてはボディー形状には全くこだわっていない。
つまりある条件で速く走るために作られた競技車両とは対極の存在として、ドライビングする人にとって楽しいスポーティーな感覚を覚える車だと良いと思うのだ。
それにもう一つ大事なことがある、ドライビングする上で自分のスキルとのバランスも大切だ。
やたらと大パワーで速い車を手に入れてもスキルが伴っていないと危険なだけだ。ある程度年齢が行けば分別も付くのだろうが、それでも速い車の誘惑にはなかなか抗しがたいモノがある(これは自分も当てはまるので苦笑せざる負えない)。
やはり自分のスポーツカーを全開で走らせフルブレーキングをし、横Gを目いっぱいかけてみてその反応を楽しむということができないと全く意味がないと思うのだ。それは公道上では見れない世界であるならサーキットへでも持ち込んで、見たり体験する必要があるし、そうでなければ意味がない。スポーツカーは走らせてなんぼだからだ。
個人的にはスポーツカーとして次の3台を上げておこう。ただしこれは私の個人的趣向が反映されて非常に偏ったものであることをご理解いただきたい。

スポーツカー候補その1:トヨタ「86」とスバル「BRZ」

国産ではトヨタ「86」/スバル「BRZ」だ。
何度か試乗させていただきMTとATともに良い感触だった。それほど敏感すぎる訳でもなく鈍でもない、ちょうど良い塩梅の車だった。
各部を自分好みに部品交換していけば結構なレスポンスを持った車に生まれ変わる可能性も秘めている。
それに今時の車として低いドライビングポジションは貴重だ。

↑ トヨタ「86」、FRのスポーツカーは今や貴重な存在となってしまっている、スバルとの合作だが随所に両者のこだわりがあって意外と骨のある車、競技車両としても沢山使用されていてその素質がまずまずであることを感じる、実用性の高いスポーツカーだ、画像はメーカーサイトより拝借

スポーツカー候補その2:「クリオ(ルーテシア)R.S.」

次にホットハッチ代表としてはルノー「クリオ(ルーテシア)R.S.」だ。
程よい大きさの実用性の高いハッチバックボディーに最新のエンジンと駆動系を組み合わせている。
チューニングがRS(ルノースポール)であり、ここがチューニングした車は車好きをうならせる感性を十分持っている。
ベースは大衆車だがキチンと作り込みそのテーストを発露させているのだ。

↑ ルノー「クリオ(ルーテシア)R.S.」、ハッチバックとして非常に実用性が高い普段の利用にも耐えれる万能車だ、各部はルノースポーツがチューニングしただけあって良い感じに仕上がっている、特にカップシャーシはそのままサーキットへ持ち込んでも耐えれるチューニングだ、画像はメーカーサイトより拝借

スポーツカー候補その3:ロータス「エリーゼ」

最後にロータス「エリーゼ」を上げておこう。
この車は全く実用性が無い、ある意味究極のスポーツカーだと思う。2人しか乗れないし荷物も積載することがほぼできない。
では何なのかというと低いシャーシにミッドシップされた小排気量NAエンジン、それに6MTの組み合わせ、さらにパワステなしのステアリング、細かいセッティング可能なサスペンションといったところだろう。
これらの成り立ちというか素質というか、そういったモノを駆使して楽しむ車なのだ。
車両重量が軽いので(900kg)試乗したことは無いがヒラヒラ感覚の強いダイレクトな印象の車だと思う。

↑ ロータス「エリーゼ」、軽量コンパクトで低くてミッドシップときたらスポーツカー以外の何物でもない、実用性は全くないが趣味としてのスポーツカーのある意味究極の形だろうと思う、シリーズとしては過給器の付いたエクシージもあるが個人的にはNAのモデルが大好きだ、車との濃密な時間を過ごそうと思ったらコレだろうと思う、画像はメーカーサイトより拝借

管理人よりブログコンセプトのご挨拶

このエコな時代にスポーツカーの定義も少しづつ変わってきている。
しかしいつの時代にも速くて自分の思いのままに動く車を操りたいという欲望は尽きることは無いのではないだろうか。
ありがたいことに安くても小さくてもスポーツできるスポーツカーは存在している。ドキドキわくわくする体験をスポーツカーでしようではないか。
個人的にはこうした自分自身のバックボーンからスポーツカーに対しての考えを持っていて、それに沿ってこのブログで皆さんに様々なスポーツカーを紹介していこうと思っている。
今後ともよろしくお付き合いのほどをお願いします。

今日はこのへんで
では