S660の車検の予約をしてきた 飽き性の自分にしては気に入っているのが面白い

ディーラーに出かけてオイル交換のついでに2019年10月にやって来る初回車検の日程を予約してきた。
改めて振り返るとS660に乗り始めてもう3年も経ったのかと感慨深い。
S660が手元に来た際にはこんなクルマに長く乗れるのか?と思ったものだ。
そんなことを書いてみた。

飽き性の管理人は初回車検を受ける可能性が低い

管理人はクルマに関しては飽き性である。
今まで乗ってきた新車で購入したクルマで初回の車検を通したクルマは実は少ない。

管理人の愛車遍歴の後半、V-Class以降で言えば初回の車検を通したのはX3のみ(アイシスは中古で購入したので除外)
愛車遍歴後半の10台の内、新車で購入した9台のうちで初回車検を通したのは1台だけなのだ。

なぜこんな事になっているかというと理由はイロイロある。
購入するまでは研究に研究を重ねて、使い方というか乗っているところをイメージしまくり購入する。
それで乗り始めると当然のことながら期待と異なる部分が出てくる。
それが管理人の中で許容範囲を越えてしまうと一気にそのクルマへの愛着が失せていくのだった。

2018年の新春のS660と芦屋浜モノクロ

多分にメカ的な部分で我慢がならないことが多い

管理人の場合、乗ってきたクルマは圧倒的にトヨタ車が多い、必然的にトヨタ車と比較ということになってしまう。
特に管理人がラリーをやっていた時代はトヨタ車オンリーとなっていて身体に刷り込まれているのだった。

クルマを乗り換える際にはその時々に応じて様々な事情がある。
管理人の場合、極端な例としてはE51エルグランドだろうと思う。
日産車としては久しぶりだった、昔に家にあったセドリック以来だった。
それだけに購入前の検討はかなり慎重に行った。

日産とトヨタの違いを大いに感じたのは意外にもシートの作りだった、座面が短くポジションがうまく出ないのだった。
それよりも決定的だったのがステアリングの振る舞いだった、それにはちょっとした伏線がある。
昔、管理人の家にあったセドリックは当時としては高級車だった。
しかしそのステアリングはある角度になるとコツンと引っかかる代物だった、慣れないと少々ビックリするくらい引っかかる。
そんな事があったのだ。
だからステアリングに関してはシビアになっていた。
E51エルグランドのステアリングはフルロックまで回すとストッパーに当たるのだがその際にギシギシと大きな音がした。
これが大いに興ざめになった。
さらにATシフトプログラムの不具合でロックアップ領域のギリギリのとことでガタガタと通常とロックアップの間を行ったり来たりする症状も出た。
この症状、約80km/hで出たのだがクルマ自体が大きく振動して非常に怖い思いをした。
E51エルグランドは当時では高価なクルマだったがメカ的な不具合と我慢できない振る舞いが出たことで一気に熱が冷めた。

一方、E51エルグランドの次に乗ったX3は非常に良かった。
各コントロール類は重かったがしっとりしていて精密な機械を動かしているという感覚があった。
だが乗り始めてから5年を目前とした時に経年劣化から電気系統に不具合の兆候があらわれ始めたので泣く泣く乗り換えた。

新車から3年乗るのはかなり満足している証拠

こういった管理人なので新車購入から3年間乗り続けるというのはかなりそのクルマに満足していることになる。
あるいは正反対の諦めの極地にいるという時もある。

今回S660の初回車検を迎えるにあたって非常に感慨深い。
S660は軽自動車だし、パワーはないし、ほぼ一人乗りで荷物も乗らないし、客観的に見て良い要素は少ない。
自分にとって飽きてしまう要素や愛想を尽かす要素が多く、実は初回車検を受けれるのか?と心配していたのだった。
我ながら疑心暗鬼だったのだ。

S660で不便なことは最初から織り込み済みだ。
それよりも機構部分のヤレがどの程度進むのか?という事が気になっていた、特にボディーとサスペンションが気がかりで心配だった
反対にエンジンは既存の軽自動車エンジンがベースであり最初から諦めていた(今でもそうだ)。

管理人のS660は現在26,000kmほどの走行距離だが、ボディは少しヤレたような印象がある。
具体的に言えばボディが捻れたりGが掛かった時によく動くようになった。
サスペンション周りも少し遊びが大きくなったような印象だ(サスペンションアームのブッシュが痩せた感じ)。
ダンパーも美味しい時期は通り越して劣化し出しているような感じである。
エンジンマウントの劣化のせいか、エンジンのスナッチが多少大きくなっている。

ということはあるが、乗っているとこうしたことは避けようがない。
ヤレの進行具合が自分のイメージに合っているかどうか?ということが重要なポイントだと思う。
特にボディー周りは修正方法が難しいし、後付のパーツではイメージ通りにならなかったり重量がかさむ場合も多い。
ゴム製のマウントやブッシュ関係は消耗品なので交換すればシャキっとする。
S660の場合こうしたヤレ具合が管理人のイメージに合っていたということなのだろう。

結果から言えば、管理人にとってS660は想像以上によくできているということになると思う。
さすがホンダがSシリーズに仕立てただけのことはある。

S660の最初の印象は悪かった…

管理人の場合S660に乗り走り出した時に非常にハードなクルマだという最初の印象を持った(なまった身体と精神のためだ)
もう少しヤワなクルマだと思っていたのだ。
あまりの騒音と熱さでS660は競技車か?!と感じたものだ、可愛らしい外観とは大違いである。
これでは購入してからあまりの乗り心地の悪さや煩さに手放してしまう人が出てもおかしくないと思った。
意外とホンダは面白いことをやるものだと感心した。

しばらく乗り込むとサスペンションの動きは渋いがある程度動くようになり少しだけスムーズになった。
だが今度はブレーキが持たない、熱容量が不足していてすぐにフェードしてしまうのだ(しかもサーキットではなく峠で)。
ブレーキを踏んだ感触もリニアではなく掴みどころのない変な感触だ、よく発売時にこれでOK出したものだと思う。
ブレーキに関してはパッドとフルードを交換することにより、なんとかなっているが基本的に容量不足は間違いない。

管理人の場合こうして不満に感じる箇所を改善しつつ乗り続けている。
できる限りオリジナルの良さを残すように考えているが、どうしても我慢できない箇所だけ弄るようにしている。

ミニマルなところも気に入っている

管理人の場合一人で車に乗ることが多い。
そうした時にミニマルデザインの一つの形であるS660は大いに存在価値があると思う。
イメージとしては4つの車輪が付き屋根がありエアコンが付いたモーターサイクルという感じだろうか。

管理人の場合はS660をほぼプライベートで使用している。
しかもほぼツーリング専用のクルマとして走らせている。
そうした時に絶対的な速度は低いがドライビングが楽しいのが最大の美点だ。
操作は軽いが正確なコントロール類を操作し、程よくタイトなコックピットに収まり、うるさいし熱いがクルマの状態が常に感じ取れ、燃費が良く、小さいから地方の狭い道でも気にならない、となるとかなり満足度が高い。

S660は絶対的なスピードは大したことはないし軽いので消耗品も少ないからランニングコストも抑えられる、アフターパーツ類も比較的安価だ。
どんなクルマもそうだろうが、弄ろうと思えばそれこそどこまででも弄れるので、要はオーナーがS660をどこまで弄ろうと思うかだろう。

自分自身でどこまでS660に乗ろうと思うのか分からないが、今のところできる限り長く乗ってみようと思う。

今回はこのへんで
では