最近のJB74ジムニーシエラ 行けなかったところに行こうと思うのが大事

最近はクルマ弄りはサッパリだがJB74ジムニーシエラに乗ってコソっとアチコチへ行っている。
遠いところもあるが近いところもある、今まで知らなかった場所もあるし知っている場所もある。
最近ではゆっくり走るとか、雨でも走るとか今までと異なる走り方になった。
そんなことを書いてみた。

実に楽しいJB74ジムニーシエラのスローライフ

JB74ジムニーシエラに乗り換えてから、面白いもので管理人はゆっくり走ることが好きになった。
元来せっかちな性格なため、速く走らないと気が済まなかった。
ひとえに管理人の精神構造がおかしいのは明白だが、この歳になって徐々に是正しつつある。
まだまだ人間が未熟なので、これからもコツコツと精神修養だと思っている。

管理人にとってJB74ジムニーシエラというクルマは実に面白い。
クルマ自体は高価でもなく、立派でもなく、小さな本当の実用車だと思う。
つまり、自分で感じるのは、余計な装飾というか、虚栄というか、特別感が全く無い。
たぶん、傍から見ても、ジムニーシエラだね、という感想しか無いのだと思う。
なんだか自分を映す白いキャンパスのような存在だと思った。

もうひとつ重要なことがある。
クルマ好きなら分かると思うが、管理人は以前、自分の興味の対象がクルマ以外になかなか向かなかった。
それがJB74ジムニーシエラに乗るようになって、クルマ以外のことにも興味が向くようになった。
例えば現在管理人が欲しいと思っているモノは、クルマのパーツではなく、雨の中で使えそうなコンパクトで軽量な写りの良いカメラだったりする。
我ながら精神構造の変化は面白い。

2021年10月末、JB74ジムニーシエラで行く砥峰高原。すすきが有名な兵庫県の真ん中にある砥峰高原はすすきの絨毯のようでモコモコしている。
2021年10月末、JB74ジムニーシエラで行く砥峰高原。すすきが有名な兵庫県の真ん中にある砥峰高原はすすきの絨毯のようでモコモコしている。
2021年10月末、JB74ジムニーシエラで行く砥峰高原。紅葉には少し早かった。
2021年10月末、JB74ジムニーシエラで行く砥峰高原。紅葉には少し早かった。

JB74ジムニーシエラは低速がお好き

原始的な構造を持つJB74ジムニーシエラだからこそ感じることも多い。
その代表的なのがコーナリングスピードだ、驚くことに前車のS660の半分チョイくらいだ。
それにあまり横Gを掛けるとイロイロ不都合が出る、足回りからガキっと音がしたり、路面が荒れているとVSCやABSが盛大に介入したりする。
これ以上Gを掛けるな、とクルマから怒られているような感じ。

真っ直ぐな空いた道を巡航する際にでも、最近の管理人のアベレージスピードは60km少し(よく抜かれるようになった)。
状況が許せば80kmまでは許容範囲なのだが、それ以上速度を出しても面白くないし空気抵抗が大きくって無理矢理感が増大する。
現に管理人は高速道路でJB74ジムニーシエラでは100kmまでしか出したことがない…。
前車S660の時と全く対照的だ。

2021年5月、JB74ジムニーシエラで行く笠形林道。足回りとタイヤホイールを入れ替えて初めて林道を走った。ゆっくり景色を楽しめた。
2021年5月、JB74ジムニーシエラで行く笠形林道。足回りとタイヤホイールを入れ替えて初めて林道を走った。ゆっくり景色を楽しめた。

意外なことにステアリングギアボックスの感触が良い

皆さんご存知の通りJB74ジムニーシエラのステアリングはボールアンドナットの形式を取る。
管理人自身ボールアンドナット形式のクルマに乗るのは久しぶりだ。
たぶん初代のランクルプラド以来だと思う(30年くらい前)。

ステアリングギアボックスの形式はラックランドピニオンじゃないとステアリングじゃないと思っていた。
ラックランドピニオンの美点は、操作にリニアで路面やタイヤの状況がフィードバックされて表情が豊かという印象がある。
ギアの噛み具合の感触はクルマによるだろう、管理人はヌルーとした感触が好みだ。

JB74ジムニーシエラの場合、全く期待してなかったステアリングの感触だがフィードバック量や正確性はイマイチだが、回した時のヌルーとした感触が非常に良い。
なかなか優秀な電動パワステだと思った、これは思いもよらなかった収穫だ。

回転半径は小さいが良く切り返すようになった

最近自分で気がついたのだが、あちこちで切り返す場面が増えた。
JB74ジムニーシエラの最小回転半径は4.9メートルなので今どきのクルマとしては十分小さい。

なぜなんだろう、と考えてみたらハタと気がついた。
それは今まで行こうと思わなかった狭い場所に入り込んでいるからだ。
今までなら躊躇していた狭い道にJB74ジムニーシエラで入り込んでいるのだろうと思う。

実際に林道での切り返しってかなりハードルが高い。
切り返すってことは道路自体が細くて狭い、路外の余裕も少ない。
道路を踏み外すと谷底へ落ちてしまうような場面が多い。

そんな場所で切り返すのはかなり緊張する。
自分の目はもちろんだが、ミラーやカメラをフルに動員して周囲を確認することになる。
場合によってはクルマから降りて目視することも必要になる。
たぶんタイヤと路面の関係でいうと2~3cmの精度が必要なのではないだろうか。
なかなかシビアではある。

そんな時に具体的に役に立っているのが次のような装備だ。
・元から付いている助手席側の側面前後を確認できる小さなミラー
・後から付けた運転席側のリアタイヤを確認できる小さなミラー、できれば前輪も確認したい
・後から付けたバックカメラはかなり有用でどこまでバックできるかをこれで確認している

これ以外に足りないのは、フロント直下のカメラだろうか。
今後検討する必要があると思っている。

2021年10月、JB74ジムニーシエラで行く旧道トンネル。猪名川町にある明治時代に掘られたトンネル。JB74ジムニーシエラで一杯一杯のサイズ。先人の苦労が伺える。
2021年10月、JB74ジムニーシエラで行く旧道トンネル。猪名川町にある明治時代に掘られたトンネル。JB74ジムニーシエラで一杯一杯のサイズ。先人の苦労が伺える。
2021年10月、JB74ジムニーシエラで行く旧道トンネル。猪名川町にある明治時代に掘られたトンネル。ここまで南から登る舗装林道はヘアピンの連続で切り返しが必要な細い道。
2021年10月、JB74ジムニーシエラで行く旧道トンネル。猪名川町にある明治時代に掘られたトンネル。ここまで南から登る舗装林道はヘアピンの連続で切り返しが必要な細い道。
2021年10月、JB74ジムニーシエラで行く旧道トンネル。南からなかなかの林道をアプローチするとトンネルを抜けた北側はすぐに住宅地というギャップが楽しい。
2021年10月、JB74ジムニーシエラで行く旧道トンネル。南からなかなかの林道をアプローチするとトンネルを抜けた北側はすぐに住宅地というギャップが楽しい。

昔から比べると楽になった自分の位置の把握

山の中を走り回っていると自分の位置がどこなのか分からなくなる時がある。
現在はGPSが当たり前になったので容易に確認できるようになったので安心だ。

管理人がまだ若い頃、自社の位置を確認するために準備していたのがコンパスだった。
どの方向へ向いているかを把握した上で、付近のバス停や地名より自車位置と進んでいる方向を確認していたものだ。
それには正確な地図が必要なのは言うまでもない、当時はJAFの全国地図帳を使用していた。
それとは別に地域別のマップルとかも装備していて双方を使い分けていたものだ。

現在では地図はツーリングマップルを積んでいるが見る機会は少なくなった。
そもそもGPSのおかげで自車位置と方向は容易に把握できる。
そこで重要になるのが地図だ。
林道のような細い道は、ほとんどGoogleMapでこなしている。
もちろんナビも装備しているが地図の細かさで言えばGoogleMapのほうが情報量が多い。
そもそも走ろうとする道がGoogleMapには掲載があるが、ナビの地図には掲載されていないということは良くある。
これはローカルで保持する地図がクラウド型の地図に凌駕されたということなのだろう。
こうした細い道は大昔のナビの地図には掲載されていたような記憶もあるのだが省略したのだろうか。

こんなことで自分がどこにいるのか、どの方向に向いているのかということを知ることに苦労しなくなった。

2021年10月末、JB74ジムニーシエラで行く才の神峠。何年ぶりかで訪れた才の神峠は古くより街道が交わる交通の要衝。実に4本の道が合流する、現在のこの景色からはそんなこと想像できないのが面白い。
2021年10月末、JB74ジムニーシエラで行く才の神峠。何年ぶりかで訪れた才の神峠は古くより街道が交わる交通の要衝。実に4本の道が合流する、現在のこの景色からはそんなこと想像できないのが面白い。

JB74ジムニーシエラに乗るのはプチ冒険って感じ

管理人の場合、最近では走るだけを目的とすることが少なくなった。
S660の時は走ることを目的として出かけることも多かったのだが、JB74ジムニーシエラに乗り換えてからはあそこに行ってコレをしようという風な感じに変化してきている。

行く先の設定は今までよりも大きく幅が広くなった。
今までなら行こうと思わなかった場所、天候、季節がそれほど気にならなくなった。
知らないところに始めて行くということも増えた。
途中で寄り道をしてしまうということも増えたように思う。

JB74ジムニーシエラ自体にはイロイロ不満もあるが、こうして活動範囲を広げてくれるのはこのクルマの良いところだろうと思っている。
もちろん前提としては山深い場所で困らないような準備や装備は必要だ。
それに重要なのが自制心だと思っている、厳しい条件を自分で受け入れて引き返す勇気も必要だ。

今回はこのへんで
では