ヤリスクロスに試乗してみた 走りはトヨタのハイブリッドそのもの内装は意外と質素

最近SUVに興味津々な管理人は今度はヤリスクロスに試乗してみた。
最近大いに盛り上がっている小さなSUVの台風の目である。
トヨタが満を持してマーケットに投入しただけになかなか良くできていると感じた。
そんなことを書いてみた。

ヤリスクロスの第一印象はデカッ

嫁さんと買い物のためクルマで走っている時に以前から興味のあったヤリスクロスを見てみたいと思った。
一番近いディーラーに飛び込んでヤリスクロスは扱っているか?と聞いてみると実車もあるという返答だった。
最近のトヨタはすべてのチャネルですべてのトヨタ車を扱っているのだが、以前からの癖でディーラーに入ってから目的のクルマは扱っているか?と聞いてしまう。

若手セールスマンが出してきてくれたのがヤリスクロスのハイブリッドGの2WDでベージュの個体だ。
そのヤリスクロスの第一印象は意外とデカいという感じだった。
想像していたよりも立派にデカくてちょっとビックリしたのだった。

それもそのはずでヤリスクロスのサイズは全長4,180mm×全幅1,765mm×全高1,590mmもある。
世界的に見るとBセグメントということになるのだろうが間近で見るとコンパクトではないと思った。

同じトヨタのSUVラインアップでサイズを比較してみると次のようになる。

  • ライズ
    3,995mm×1,695mm×1,620mm
  • ヤリスクロス
    4,180mm×1,765mm×1,590mm
  • C-HR:GR SPORT
    4,390mm×1,795mm×1,550mm
  • RAV4:Adventure
    4,610mm×1,865mm×1,690mm

実にうまくサイズが区分けされて自分好みのSUVが選択できるようになっている。

ヤリスクロスの外観はちょっと眠たいフロントマスクだが、リアはC-HRゆずりのメリハリの効いた造形となっている。
黒い樹脂製のフェンダーアーチは少々違和感があるがサイドもまずまずまとまっている。
試乗も可能とのことだったのでこの個体に試乗させていただくことにした。

ヤリスクロス、Webサイトのキャッチ画像
toyota.jp

ヤリスクロスの内装は意外とシンプルで渋い

試乗させていただいたヤリスクロスのグレードはハイブリッドGで中間のグレードだ。
内装はブラック一色、良く言えばシンプル、悪く言えば華がない、長く使ってもあまり陳腐化しないのではないかと思った。
メーターパネルは左右に丸型のメーターがあり真ん中にインフォメーションが表示されるタイプで合理的な作りだった。

驚いたのがフロントシートの前後スライド量の大きさ、ものすごく後までスライドする。
シート自体は小ぶりだが適度な硬さを持ったシートだった。
頭上のスペースもSUVらしく及第点だった、これならかなり背の高い人でも全く問題はないだろう。

気になったのはステアリングセンターとインパネそれにシートの関係が真っ直ぐではないこと。
つまり人間がステアリングの中心から少しずれていた。
ステアリングホイールは管理人好みの「真円」でかなり小振りなモノがついていた。
またステアリングホイールにはチルトとテレスコピック調整があり好みの位置に調整しやすい。

前席は広くはなく適度なタイト感がある。
視界については前方とサイドは非常にクリーンでよく見える。
ただしCピラーが寝ているのが災いして斜め後方が少々見にくい印象を持った。

後席は広くなく足元にはそれほど余裕はない。
大人のフル乗車では長距離の移動はリアシートがしんどいかもしれない。
ちなみにリアシートは背もたれのリクライニング機構は付いてない、少しで良いから付けておいてほしかった。

ヤリスクロスの内装、意外とシンプル、この画像はZグレード、Gグレードは黒一色
ヤリスクロスの内装は意外とシンプルだった
toyota.jp

ヤリスクロスの乗り心地は最新のSUVらしいもの

今回の試乗はフラットな街中を法定速度で走っただけなのでコーナリングとかは良く分からない。
ヤリスクロスの街中の乗り心地は硬すぎず柔らかすぎず、最新のSUVらしい乗り心地だった。
助手席の嫁さんは普段BRZに乗っているのでヤリスクロスの足は柔らかすぎてお気に召さなかったようだ。
ちなみにハイブリッドGは標準で205/65R16のタイヤを履いている。

操作系の感触だがシフトレバーやウィンカーレバーは操作感が悪くシットリ感がない。
ステアリングホイールの操舵力は非常に軽い、遊びもなく正確だが路面の感触はあまり伝えないタイプだ。
キャスター角が大きいのか他の原因なのか分からないがステアリングホイールを切った後に元に戻ろうとする力は弱い。
ブレーキはハイブリッド(バイワイヤ)だが違和感は全くなくトヨタハイブリッドの歴史の長さを感じさせる。
車重はハイブリッドGの2WDで1,170kg、試乗時は管理人が運転席、嫁さんが助手席、営業マンが後席の3人乗車だがかったるいという印象は無かった。
なるほどトヨタのハイブリッドはソツがなく万人受けするだろうと思った。

ヤリスクロスのサイド画像、適度な抑揚が付いている
toyota.jp

ヤリスクロスのラゲッジは合格点

ディーラーの近所を一周りしてから、ボンネットを開けたり、ラゲッジルームを見てみた。
ボンネット内はギッシリとエンジンと補機類が詰まっているような印象で見てくれへの配慮は全く無くそっけない。
リアハッチを開けてみるとまずまずの奥行きと幅のあるラゲッジルームが現れる。
この広さなら普段の買い物や4人での移動時の荷物にも不足はないだろうと思う。

ヤリスクロスのハイブリッドモデルは2WDのみスペアタイヤは装備可能だ、ガソリンモデルは2WD/4WDともにオプション設定がある。
管理人個人的にはタイヤバースト事件があったのでスペアタイヤは欲しいと思う

現在ヤリスクロスの納期は半年かかるらしい

若いセールスマンによるとヤリスクロスは売れているらしい、納期は半年程度かかるということだった。
以前に同じトヨタのライズ、ダイハツのロッキーも見てきたが、その時も発売直後ということもあり納期は半年だった
そのライズのほうはすでに落ち着いて納期は1ヶ月位とのことだった。

比較的価格帯が近いライズとヤリスクロスは客層もバッティングするのかもしれない。
ボディサイズにこだわりが無ければダイハツ製ではなくトヨタ製のヤリスクロスにしようという心理も働くのではないだろうか。

ヤリスクロスのハイブリッドに乗ってみて感じたのは、やはりトヨタはそつのない作りが素晴らしいということだ。
万人受けするというか、特徴がないというか、文句の付け所がないというか、そんな作りだが全てが及第点以上の高レベルにある。
それに価格的にはマツダのようにひと目見て高いと感じるものではない、逆に内容からすれば少し安いかも?という印象さえ持ってしまう。

実際にはオプション等を考慮していけば結構な価格になってしまうのは事実だが、見せ方がうまいのだろうと思う。

管理人的にはヤリスクロスなら4WDモデルに興味がある、その理由はリアがダブルウィッシュボーン形式になっているからだ(普通のヤリスと同じ)。
機会があれば一度乗ってみたい。

今回はこのへんで
では